ベルトーチカ・イルマ

ベルトーチカ・イルマ

ベルトーチカ・イルマ（Beltorchika Irma）は、アニメ『機動戦士Ζガンダム』および『機動戦士ガンダムUC』に登場する架空の女性キャラクターです。彼女の声を担当するのは川村万梨阿です。ベルトーチカは、反地球連邦組織エゥーゴの支援を行う組織、カラバのメンバーとして活動しています。彼女の愛機は複葉機「コメット」で、金髪碧眼の美しい女性として描かれています。年齢については不明ですが、小説版『Ζガンダム』では「まだ少女」と表現されていることから、若いキャラクターであることが伺えます。

キャラクターの背景

ベルトーチカの本職はジャーナリストですが、義父がカラバに関わっているため、彼女もその活動に積極的に参加することになります。彼女は一年戦争のコロニー落としで両親を失い、その結果、戦災孤児となった過去を持ちます。養女として引き取られ育てられた彼女は、好戦的な男性に対して強い嫌悪感を抱いており、特にクワトロ・バジーナに対しては「平和なインテリジェンスが感じられない」と形容しています。こうした性格は、彼女の対人関係にも影響を及ぼし、周囲の人々と適切な距離を保つことができずにいることが指摘されています。特にカミーユ・ビダンやミライ・ノアからはその無頓着な態度を厳しく注意されていました。

劇中での役割と活躍

機動戦士Ζガンダム

『機動戦士Ζガンダム』では、ベルトーチカは初めてカミーユとクワトロを宇宙に送り出す任務に就き、複葉機「コメット」でアウドムラに合流します。アウドムラで彼女は一年戦争の英雄であるアムロ・レイと出会い、彼に恋心を抱くようになります。アムロがモビルスーツに乗る際に見せた躊躇いに対して、「目を覚ませばいいのよ」と励ます場面もあり、彼女は母性本能の強い女性として描かれています。これは彼女の矛盾した感情、すなわち戦争を嫌いつつも自らも戦士としての役割を果たさなければならないという苦悩を浮き彫りにしています。

ダカール演説作戦では、彼女は偽名カレン・ラッセルとして報道陣に潜入し、作戦の実行に重要な役割を果たします。演説中にはクワトロの言葉をテレビ中継するための裏工作を行い、ティターンズの攻撃を捉えて作戦の成功に貢献しました。この頃、彼女は以前の独善的な態度が和らぎ、カミーユとのコミュニケーションも改善されていきます。

小説版での登場

小説『機動戦士ガンダムΖΖ』では、再びアムロと協力し、地球への降下作戦に参加しています。この際、彼女はアムロに対して従順な態度を示し、彼の成長に寄与したキャラクターとしても描かれています。一方で、アニメ本編ではアムロと最終的に結婚する姿は描かれていないことから、彼女の役割は少し変わってしまいます。

さらに、小説『逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』では、アムロの恋人であり、彼の子供を妊娠した状態で登場します。彼女はνガンダムの開発や整備に関わるなど、アムロとの関係がより深まっていく様子が見受けられます。後の小説版では、アムロとは別れていることが示され、その理由としてアムロの複雑な心理状態が挙げられます。

機体について

ベルトーチカは、複葉機「コメット」を愛用しており、この機体はスミソニアン博物館から購入したレプリカをレストアしたものです。小説『ベルトーチカ・チルドレン』ではνガンダムやリ・ガズィにも搭乗し、その際には驚異的な戦果を上げる場面が描かれています。

最後に

ベルトーチカ・イルマは、その魅力的なキャラクター背景や活躍を通じて多くのファンを惹きつけてきました。彼女の物語は、戦争という過酷な状況においても人間の感情や成長を描く重要な要素となっています。

もう一度検索