ベルリン・ドイツ交響楽団

ベルリン・ドイツ交響楽団 (Deutsches Symphonie-Orchester Berlin)

ベルリン・ドイツ交響楽団（DSO）は、ドイツ・ベルリンに本拠地を置くオーケストラです。ベルリンには複数のオーケストラが存在しますが、ベルリン・ドイツ・オペラのオーケストラとは別の団体です。

歴史

DSOは、1946年に西ベルリンのアメリカ軍占領地区放送局（RIAS）のオーケストラとして設立されました。当初はRIAS交響楽団、またはアメリカ軍地区交響楽団と呼ばれていました。当時、東側から亡命してきた旧ベルリン国立歌劇場の楽団員が多く入団し、設立間もない頃から高い演奏技術を誇り、西ベルリンの聴衆から熱狂的な支持を得ていました。ヨーロッパ各地での公演でも絶賛され、その名声を確立しました。

初代首席指揮者フェレンツ・フリッチャイは、DSOの基礎を築いた重要な人物です。彼の指導のもと、オーケストラは卓越した演奏能力を身につけ、国際的な舞台で活躍するようになりました。

1956年には、ベルリン放送交響楽団に改称されました。その後、ドイツ再統一に伴い、RIAS放送局と自由ベルリン放送の統合を機に、1993年に現在の名称であるベルリン・ドイツ交響楽団に変更されました。

なお、「ベルリン放送交響楽団」という名称は、別のオーケストラも使用しています。このオーケストラは、第二次世界大戦以前から活動しており、東西ベルリン分断時代には東ベルリンで東ドイツ国営放送のオーケストラとして活動していました。

1994年、ドイチュラントラジオ、ドイツ連邦共和国政府、ベルリン市、ベルリン・ブランデンブルク放送協会が出資する有限会社Rundfunk Orchester und Chöre GmbH Berlinが設立され、DSOはRIAS室内合唱団、ベルリン放送合唱団、そして旧東側のベルリン放送交響楽団と共にその傘下に入りました。

2009年には、経営母体が同じベルリン放送交響楽団とDSOを合併させる案が浮上しましたが、関係者の激しい反対により撤回されました。

コンサートマスター

過去には、ゲルハルト・ヘッツェルや豊田耕児などの著名なヴァイオリニストがコンサートマスターを務めました。

歴代首席指揮者

DSOは、数々の著名な指揮者を歴代の首席指揮者として迎えてきました。

フェレンツ・フリッチャイ（1948年 - 1954年、1959年 - 1963年）
ロリン・マゼール（1964年 - 1975年）
リッカルド・シャイー（1982年 - 1989年）
ウラディーミル・アシュケナージ（1989年 - 1999年）
ケント・ナガノ（2000年 - 2006年）
インゴ・メッツマッハー（2007年 - 2012年）
トゥガン・ソヒエフ（2012年 - 2016年）
ロビン・ティチアーティ（2017年 - ）

まとめ

ベルリン・ドイツ交響楽団は、その設立から今日に至るまで、常に高い音楽性と革新性を追求し続けています。ベルリンの音楽文化を牽引するオーケストラとして、国内外で高い評価を得ています。今後も、その活動から目が離せません。

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