ベンフォールド (ミサイル駆逐艦)

USSベンフォールド(DDG-65)について

USSベンフォールド(DDG-65)は、アメリカ海軍が誇るアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の15番艦です。その艦名は、朝鮮戦争において英雄的な戦死を遂げ、名誉勲章を受章したエドワード・クライド・ベンフォールド三等衛生兵に由来します。ベンフォールドは、単なる軍艦としてだけでなく、アメリカの勇気と犠牲の象徴でもあるのです。

艦歴

ベンフォールドは、ミシシッピ州パスカグーラのインガルス造船所で建造され、1996年3月30日に太平洋艦隊に加わりました。就役以来、ベンフォールドは数々の重要な任務に従事してきました。

1997年-1999年: マイケル・アブラショフが部隊指揮官としてベンフォールドを率い、その経験を基に書かれた『It's Your Ship: Management Techniques from the Best Damn Ship in the Navy』はベストセラーとなりました。
2005年1月: オペレーション・ユニファイド・アシスタンスに参加し、スマトラ島沖地震の被災者救援活動に貢献しました。
2009年3月26日: 弾道ミサイルと巡航ミサイルに同時対処するステラー・ダガー迎撃試験において、SM-2 Block3Aによる巡航ミサイル標的の迎撃と、SM-2 Block4による短距離弾道ミサイル標的のターミナル段階迎撃を同時に成功させました。
2012年12月: 北朝鮮が弾道ミサイルの発射を予告した際、黄海に展開し、不測の事態に備えました。
2015年10月17日: アメリカのアジア重視戦略「リバランス」の一環として、横須賀基地に配備されました。イージスシステムベースライン9を搭載し、複数かつ発射角度の違う弾道ミサイルを同時に迎撃可能な能力を有しています。
2017年11月18日: 相模湾でえい航訓練中に、推進力を失ったえい船と接触する事故が発生しました。

搭載システム

ベンフォールドは、イージスシステムのBMD3.6.1を搭載する改修を受けており、ミサイル防衛対応艦としての能力も有しています。イージスシステムは、高度なレーダーとコンピューターシステムを組み合わせ、敵のミサイルや航空機を追跡・迎撃するためのものです。ベンフォールドは、このシステムによって、広範囲にわたる脅威から自らを、そして味方を守ることができます。

特に、ベンフォールドが搭載するイージスシステムベースライン9は、従来では対処が困難であった複数かつ発射角度の異なる弾道ミサイルを同時に迎撃することが可能です。これは、近年のミサイル技術の高度化に対応するための重要な能力です。

まとめ

USSベンフォールドは、アメリカ海軍の戦力の中核を担うミサイル駆逐艦であり、その名は英雄的な兵士の勇気を永く伝えるものです。高度な技術と豊富な経験を活かし、世界の平和と安定のために貢献しています。

関連項目

アメリカ海軍艦艇一覧

外部リンク

Official ship's site
navsource.org: USS Benfold
navysite.de: USS Benfold

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