ベーカバド

ベーカバド：フランスから日本へ、競走馬そして種牡馬としての栄光

2007年3月21日、フランスで誕生した競走馬ベーカバド(Behkabad)。その華麗なるキャリアは、2歳シーズンからの活躍で幕を開けました。デビュー戦と2戦目を連勝で飾ると、続くG3シェーヌ賞を制覇し、重賞初勝利を手にします。

3歳シーズンには、クラシック路線に挑みます。オムニウムII賞で3着と敗れはしたものの、続くギシュ賞で重賞2勝目を挙げ、勢いをつけます。しかし、ジョッケクルブ賞では不利もあり4着に終わります。それでも、クラシックの最高峰であるパリ大賞典では、ジョッケクルブ賞2着馬をクビ差凌いで優勝。G1初制覇という栄冠を掴みました。勢いに乗って挑んだニエル賞も制覇し、秋は凱旋門賞へと向かいます。凱旋門賞では2番人気に支持されましたが、ワークフォースに敗れ4着。その後アメリカ遠征を行い、ブリーダーズカップ・ターフでは1番人気ながら3着という結果に終わりました。

4歳シーズン、シャンティイ大賞典で2着に入った後、故障により惜しまれつつも競走馬としてのキャリアに幕を閉じました。

競走馬生活を終えたベーカバドは、日本の優駿スタリオンステーションで種牡馬としての新たな道を歩み始めます。ケープクロスの後継種牡馬として、日本競馬界に大きな期待を寄せられました。種付け料は、最初の年は80万円（フリーリターン特約付き）、産駒誕生後は100万円と設定されました。2021年からは白馬牧場に移籍し、種牡馬生活を続けています。

ベーカバドは多くの優秀な産駒を輩出しました。代表的な産駒には、金沢プリンセスカップを制したグランスーリール、笠松クイーンカップを制したハヴアナイスディ、九州ジュニアチャンピオンに輝いたキングランシーン、南部駒賞を制したモリノブレイク、岩手・金杯を制したシンボ、せきれい賞を制したアップクォーク、ライデンリーダー記念を制したフーククリスタル、そしてエトワール賞を制したフジノパンサーなどが挙げられます。

その血統背景にも注目が集まります。ベーカバドの祖母Beheraはサンタラリ賞優勝馬という、優れた血統を受け継いでいました。

フランスでの華々しい競走馬時代から、日本の種牡馬としての成功まで、ベーカバドは競馬界に大きな足跡を残しました。その活躍は、多くの関係者やファンに感動と興奮を与え続け、日本の競馬の発展に貢献したと言えるでしょう。競走馬として、そして種牡馬として、ベーカバドの功績は長く語り継がれていくことでしょう。彼の血を受け継ぐ産駒たちの活躍にも、今後も目が離せません。

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