ペイルライダー

ペイルライダーの紹介

『ペイルライダー』は、1985年に公開されたアメリカの西部劇映画で、監督と主演をクリント・イーストウッドが務めました。この作品は、西部劇の名作『シェーン』と、イーストウッドがかつて主演した『荒野のストレンジャー』を融合させたような印象を持っています。

あらすじ

物語は1880年代のカリフォルニア州を舞台に、カーボン峡谷という谷あいの村で繰り広げられます。ここでは金採掘の権利を巡る争いが続いており、新興の水力採掘によって町を興した名士コイ・ラフッドが、村人たちに対して嫌がらせを行っていました。冬が近づくある日、村のリーダー・ハルが町へ買い物に出かけると、ラフッド一味に絡まれて暴行を受けてしまいます。しかし、その場に現れた流れ者の男が4人を瞬時に叩きのめします。

ハルは感謝の気持ちを込めてその男を村に招き入れます。男の背中には6つの銃痕があり、サラというハルの婚約者は彼に対して警戒心を持ちながらも次第に心を開いていきます。一方、ミーガンというサラの娘も、男を「救いの存在」として慕い寄ります。ラフッドの息子ジョシュは、牧師姿の男を追い出そうとし、しかし逆に撃退され、村人たちは再び団結を果たします。

物語の展開

ラフッドは自らの鉱脈が枯れ、政治家から水力採掘を禁止されそうになり、焦燥感を抱いていました。彼は、牧師を取り込もうと試みつつ、村人を金で買収しようと画策します。しかし、その試みはいずれも成功しません。そのために、冷酷無比な保安官ストックバーンを雇い、彼の凄腕の部下たちを村に送り込みます。

ところが、ストックバーンは牧師の情報を聞くと、「おかしい。奴は死んだはずだ」と不安をよそに村に現れます。村人たちは買収に応じず、力を合わせて抵抗を続けますが、スパイダーという村人が町に出てラフッドに立ち向かうと、見せしめとして射殺されてしまいます。ストックバーンは、スパイダーの息子たちに牧師を呼ぶように指示します。

クライマックス

村人たちは牧師の力を得て団結しつつも、牧師自身は町に出てラフッドの鉱山を爆破するためにハルと共に行動することになります。彼はラフッドの部下を叩き出し、ストックバーンとの決戦に挑みます。その結果、牧師はストックバーンを倒すが、ラフッドも彼を狙ってきます。最終的にはハルがラフッドを射殺し、牧師は町を立ち去ります。彼を追うようにミーガンが町に到着し、感謝の言葉を叫びます。

制作スタッフと評価

『ペイルライダー』は、製作・監督をクリント・イーストウッド、脚本をマイケル・バトラーとデニス・シュラックが担当しました。音楽はレニー・ニーハウスが手掛け、撮影はブルース・サーティースが担当しています。この作品は、Rotten Tomatoesで93%の支持率を記録し、Metacriticでは61/100の加重平均値を獲得しました。

本作は、クリント・イーストウッドの実力が光る西部劇映画として、多くのファンに愛されています。

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