ペンタゴン (キン肉マン)

ペンタゴン：空を舞う四次元の使者

ペンタゴンは、ゆでたまごによる漫画作品『キン肉マン』およびその続編『キン肉マンII世』に登場する人気超人です。正義超人に属し、純白の肌に五芒星の顔、背中に鳥のような翼を持つ独特な外見が特徴です。空中を自在に舞う戦闘スタイルと、時空間を操る能力を駆使し、数々の強敵と激闘を繰り広げてきました。

特徴

ペンタゴンの初登場は、『キン肉マン』の「超人オリンピック ザ・ビッグファイト編」です。その名の通り、五芒星を顔面に持つ異質な姿で、背中の翼を使ってマッハ1で飛行し、超人界屈指のジャンプ力を誇ります。他の超人に比べてパワーはやや劣るものの、空中殺法とテクニックに長けており、アメリカ超人界屈指のテクニシャンとして知られています。また、女性ファンが多く、作中ではその人気ぶりが描かれています。

夢の超人タッグ編では、幼馴染である従兄弟のブラックホールとのタッグチーム「四次元殺法コンビ」を結成。顔面の星を回転させることで時空間を操るという、特異な技を披露しました。この時、ペンタゴンは赤いタイツを着用しています。初期のアニメでは腕のラインや羽の先端が省略されていましたが、原作では両腕にラインが入っていた時期もありました。原作者の嶋田隆司はペンタゴンを「シンプルでカッコいい」と評価し、スカイマンを進化させたイメージだと語っています。作画担当の中井義則は、大鷲の翼をモチーフに鳥類図鑑を見ながらペンタゴンの翼を描いたそうです。

『キン肉マン』での活躍

超人オリンピック編

超人オリンピック ザ・ビッグファイトにアメリカ代表として出場したペンタゴンは、予選を突破し決勝トーナメントに進出します。決勝トーナメントでは、ソ連代表のウォーズマンと対戦。空中殺法で優位に立ち回るも、最後はウォーズマンのベアークローで片翼を切り裂かれ、顔面を負傷し敗北しました。しかし、重傷を負いながらも一命をとりとめ、「こんな無法地帯にはいられない」とコメントを残して去っています。

7人の悪魔超人&黄金のマスク編

7人の悪魔超人編では、キン肉マン対ブラックホール戦を観客席から見守り、リングに上がりたい気持ちを吐露しています。黄金のマスク編では、超人パワーを奪われ生命維持装置に入るという災難に見舞われました。

夢の超人タッグ編

ブラックホールとの「四次元殺法コンビ」で宇宙超人タッグ・トーナメントに参戦。銀河系超人タッグタイトルを奪取していたことが作中で語られています。トーナメントでは、1回戦でマッスル・ブラザーズ（キン肉マンとキン肉マングレート）と対戦。クロノス・チェンジなどの技でキン肉マンを追い詰めるも、最後はツープラトン技「マッスル・ドッキング」を受け敗退しました。

キン肉星王位争奪編

キン肉星王位争奪サバイバル・マッチ一回戦時点では超人墓場にいましたが、決勝戦の頃には復活。ネプチューンマンのメッセージに感動し、キン肉マンにエールを送りました。

完璧超人始祖編

完璧・無量大数軍との戦いでは、ジャック・チーに苦戦するブラックホールの救援に駆けつけました。別の惑星でバカンスを楽しんでいたところ、ブラックホールの異空間に吸い込まれたことがきっかけです。四次元エレメント交差でブラックホールと入れ替わり、空中殺法とクロノス・チェンジでジャック・チーを圧倒。最後はブラックホールと再び入れ替わり勝利に貢献しました。作者の嶋田は、ペンタゴンの再登場が収録された単行本43巻がシリーズ通巻100巻目となったことを記念し、ブラックホールとともに表紙を飾らせました。作画担当の中井が、CCPのペンタゴンのフィギュアを見て「もう一度描きたい」と感じたことが再登場のきっかけだそうです。また、嶋田はペンタゴンの再登場がインターネットで流行したアスキーアートの影響ではないと明言しています。人気投票企画では、2013年に17位、2015年には18位にランクインしました。

『キン肉マンII世』での活躍

『キン肉マンII世』では、伝説超人の一人として登場。正義超人養成校「ヘラクレス・ファクトリー」の教官を務めました。超人オリンピック ザ・レザレクションでは、決勝戦の立会人を務めています。

得意技

シングル技

スペースシャトル：空中からドロップキックを連射する技。
スペースファルコン：後方の相手を蹴り飛ばす技。
スペースラッシュ：スペースシャトル、スペースファルコン、フライングボディプレスの連続攻撃。
クロノス・チェンジ：顔面の星を回し、時空間を操り、2つの目標の位置関係を逆転させる技。
ストップ・ザ・タイム：顔面の星を回し、相手の時間を止める技。
エンジェルウイングクローズ：翼で強風を巻き起こす技。
フォーディメンションキル：ブラックホールの必殺技。

タッグ技

四次元ワープ：ブラックホールの顔の穴に入り、四次元空間をワープする技。
四次元交差：ブラックホールの穴に相手を投げ入れ、四次元空間に送る技。
四次元エレメント交差：ブラックホールと身体を入れ替わる禁断の技。

プロフィール

分類：正義超人
出身地：アメリカ
身長：208cm
体重：115kg
超人強度：70万パワー
年齢：17歳
血族：父ヘキサゴン、弟エイプゴン、祖父トライゴン、従兄ブラックホール
好物：ハンバーガー
異名：鳥人、飛翔天使、華麗なる四次元殺法の鳥人など。
タイトル歴：アクロバット超人選手権、カリフォルニア超人Jヘビー級、銀河系超人タッグ

声優

田中秀幸（テレビアニメ『キン肉マン』）
戸谷公次（各種コンピューターゲーム）
島﨑信長（テレビアニメ『キン肉マン 完璧超人始祖編』）

テーマソング

ストップ ザ タイム（歌：さいとうようじ / セリフ：田中秀幸）

その他

コンピューターゲームでは、ブラックホールとのタッグチーム「四次元殺法コンビ」を組むことができます。
『キン肉マンII世 超人聖戦史』では、主人公の属性により仲間になるルートが異なります。
初期設定では「とびげり」が得意技でしたが、後に「クロノス・チェンジ」に変更されました。
ロックバンド「GOING UNDER GROUND」のCDアルバムのジャケットにペンタゴンが採用されています。
デザイナーのNIGO®とのコラボで生まれた超人エイプゴンは、ペンタゴンの弟という設定です。
インターネット上では、ブラックホールとのアスキーアートが人気を博しました。
* 小説『ディープオブマッスル!!』では、ペンタゴンの一族が異次元出身であり、地球へ定住した一族であると説明されています。

ペンタゴンは、その独特なルックスと空中殺法、そして時空間を操る能力で、多くのファンを魅了し続けている魅力的な超人です。

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