ホンダ・シビックフェリオ

シビック フェリオ

シビック フェリオ（CIVIC FERIO）は、本田技研工業が製造したノッチバックセダン型の小型乗用車である。この車両は、日本国内で5代目から7代目までのシビックセダンにこの名称が与えられ、国外のシビックセダンシリーズとも相互に関連していた。

初代 (5代目: EG7/8/9/EH1/EJ3型, 1991-1995年)

1991年に登場した初代シビックフェリオは、一般的に「スポーツシビック」として知られ、広く人気を博した。基本の設計は3ドアモデルと同じだが、フェリオにはスタンバイ4WDのリアルタイム4WDが導入され、機能性が強化されていた。1992年には日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した記念として、特別仕様車も登場。この特別モデルには運転席パワーシートやキーレスエントリーが追加されていた。

1993年にはマイナーチェンジが実施され、SRSエアバッグや新エンジンが搭載されるなど、装備が大幅に向上した。全日本ツーリングカー選手権（JTC）やレース活動においても参加し、競技車両としての側面を持ち合わせた。このモデルは、警察のパトロールカーや捜査車両としても採用されることがあった。

グレードの紹介

• - SiR：DOHC VTECエンジン（170PS）、パフォーマンスが高い。
• - VTi：SOHC VTECエンジン（130PS）、バランスの良いモデル。
• - ETi：超低燃費を追求したモデル、VTEC-Eエンジン（94PS）。

2代目 (6代目: EK2/3/4/5/8/EN2型, 1995-2000年)

1995年にフルモデルチェンジされた2代目は、さらに幅広い室内空間を提供した。特に、VTEC-E技術を用いたエンジンは低燃費と静かな走行を実現していた。前期型と後期型で異なるデザインが施され、特に外観においては大きな変更が行われた。

このモデルでは、「Si II」や「Vi」というスポーティなグレードが登場し、特に後者の「Vi」には新しい3ステージVTECが搭載され、加速力と燃費の両方に配慮されていた。また、「LEV」グレードでは環境への配慮がされ、排気ガスの浄化が進められた。

3代目 (7代目: ES1/2/3/ET2/EN2型, 2000-2005年)

2000年に発表された3代目シビックフェリオは、先代と同じホイールベースを維持しつつ、ボディサイズやエンジンのバリエーションが見直された。特に、VTECエンジンの搭載数が減少し、代わりにより効率的な1.5Lと1.7Lエンジンが搭載された。

教習車仕様のモデルも存在し、運転のしやすさから利用されることも多かった。シビックフェリオはその後、2005年に8代目シビックへとモデルチェンジが行われ、ひとまず、その名称は消滅することとなった。

総括

シビックフェリオは、そのスポーティな性質と実用性を兼ね備えたデザインにより、時代を超えて人気を獲得した。各世代は異なる特長を持ちながらも、ハンドリング性能と快適性を提供し、さまざまなニーズに応えるモデルであったと言える。

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