ホンダ・スピリア

スピリア（SPIRIOR）

スピリアは、本田技研工業と東風本田汽車が共同で開発した中型セダンで、製造および販売は主に中国市場を対象に行われました。その名称は、「Spirit（精神）」と「Superior（優越）」を組み合わせた造語であり、プレミアムなイメージを強調しています。スピリアは、アコードが広汽本田によって販売されている中、東風ホンダが提供する新たな選択肢として登場した車種です。

1. 概要

スピリアは、その設計においてプレミアムスポーティーセダンという位置付けがなされており、アコードとの差別化が図られています。初代モデルは2009年に発表されましたが、構造の大部分は日欧仕様のアコード（CU1/2型）を基にしており、外観や内装も共通点が多いものでした。2014年には、その後継となる2代目モデルが登場し、こちらは中国市場専用として新たに設計されました。

2. 初代モデル（2009年 - 2014年）

初代スピリアは、2009年4月20日に上海モーターショーにてコンセプトカー「SR-9」として発表され、その商業モデルは同年7月27日に発表されました。スピリアの生産は、2009年8月19日から開始され、9月5日には発売されました。当初は直列4気筒2.4Lエンジン（K24Y5型）のみがラインナップされていましたが、2012年11月22日の第10回広州国際モーターショーにおいて、フェイスリフトモデルが発表され、新たに2.0Lエンジン（R20A4型）を搭載したバリエーションも加わりました。

3. 2代目モデル（2014年 - 2018年）

2014年4月20日に北京モーターショーで2代目スピリアのコンセプトモデルが発表され、同年11月18日にはXR-Vと共に市販が開始されました。このモデルは、中国市場向けに新規開発された特徴を持つ車種で、エンジンには直列4気筒の2.0L（R20Z8型）と2.4L（K24V4型）が用意されています。2.0Lエンジン搭載車にはCVTが、2.4Lエンジン車には、アキュラ・TLXやアキュラ・ILXでも使われているトルクコンバーター付きの8速デュアルクラッチトランスミッションが組み合わされています。

2017年1月5日には、スポーツハイブリッドモデルも追加発売され、さらなる選択肢が提供されました。2018年10月、モデルチェンジに伴い車名がインスパイアに変更され、新たな時代の扉が開かれました。

結論

スピリアは、独自の魅力を持つ中型セダンとして、中国市場に特化した設計を施されており、購入者に様々な選択肢を提供しました。日本の本田の技術と中国市場のニーズを踏まえたこのモデルは、その名を記憶に留める存在となりました。

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