ボチューン

ボチューン（Botune）

ボチューンは、アニメ『聖戦士ダンバイン』に登場する架空の兵器で、オーラバトラーの一種です。この機体は、ラウの国とナの国のエンジニアによって共同開発され、主に大量生産が目的とされています。設計は、先代のオーラバトラー「ボゾン」を基にしており、その思想を受け継いでいます。

機体の特徴

ボチューンの特徴は、洗練された形状と軽量な設計にあります。乾燥重量はわずか4.6ルフトンであり、同時期のドレイク軍のビランビー（9.5ルフトン）やバストール（7.1ルフトン）と比較しても非常に軽いです。この軽量性は機動性や運動性を向上させており、特に空中戦や対オーラマシン戦を意識した作りがされています。ただし、速度性能自体はそこまで高くなく、クの国で開発されたオーラ・ボム「タンギー」に劣ることもあります。

ボチューンはボゾンやダンバインの流れを汲んでいますが、独自のデザイン要素も多く取り入れられています。特に、頭部の固定式デザインや逆関節構造の膝、水平に配置された鞘など、他のオーラバトラーとは一線を画す特徴があります。また、左右に分かれたオーラコンバーターを採用しており、ドレイク軍のレプラカーンの技術も反映されているようです。

技術的特色

ボチューンは、反ドレイク陣営のオーラバトラーとして初めてオーラ係数が1を超える機体となり、ドレイク軍のオーラバトラーが搭載している「新型オーラ増幅器」と同様の装置を装備していると考えられています。武装としては、オーラ・ソードが1本、両大腿部に連装オーラ・バルカンがそれぞれ1基ずつ内蔵されています。また、搭乗者のオーラ力を少しずつソードに蓄積し、威力を高める機能も新たに追加されています。

運用方法と汎用性

ドレイク軍のオーラバトラーは「重武装型」と「高機動型」に分かれていますが、ボチューンは反ドレイク陣営における高機動型の一つとして高い完成度を誇ります。コモンでも扱いやすい必要オーラ力の低さと、限界オーラ力が18という高さ（ライネックやビルバインに次ぐ数値）により、幅広いパイロットに適応できる汎用性を獲得しました。そのため、量産機としての評価も高いものの、ドレイク軍のオーラバトラーと比較して火力が乏しいという欠点も指摘されがちです。

組織内の運用

特に目を引くのは、ボチューン1号機がラウの国王フォイゾン・ゴウの期待を受けてゼラーナ隊に提供されている点です。最初はマーベル・フローズンが搭乗し、その後はキーン・キッスが乗り換えました。ゼラーナ撃沈後には、ニー・ギブンらがオリーブ色の量産機で最終決戦に臨んでいます。フォイゾン専用機はネイビーブルーに塗装され、指揮官用の機体も同様の色であることが確認されています。また、ナの国の女王シーラ・ラパーナの近衛騎士団が使用する白色のボチューンもあり、「ナの白き護り」と呼ばれています。

ゲームでの展開

ゲーム『聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説』にもリの国仕様のボチューンが登場し、機体色はブルーホワイトとされています。また、ボチューンの発展型である「重装甲ボチューン」やナの国の親衛隊用オーラ・バトラー「ボテューン」も存在します。

おわりに

ボチューンは、そのデザインや機能において多くの独創性を生かし、反ドレイク軍の主力機としての重要な役割を果たしました。製作スタッフの間では、頭部の形状からメカカッツェやギャオスの愛称でも親しまれてきた機体です。

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