ボブ・ジョーンズ大学

ボブ・ジョーンズ大学について

ボブ・ジョーンズ大学（Bob Jones University, BJU）は、アメリカ合衆国サウスカロライナ州グリーンビルに位置する私立の大学です。この大学は1927年にバプティスト派の伝道師であるボブ・ジョーンズ・シニアによって創設されて以来、彼の子孫が学長職を世代を超えて引き継いでいます。

この大学は、キリスト教根本主義を教育の基盤とし、学生に対して強い信仰のもとでの学びを提供しています。そのため、宗教的価値観や道徳的基準に重きを置いた教育が行われていますが、過去にはその方針が物議を醸すこともありました。特に、1975年までは黒人学生の入学を制限しており、2000年までは異人種間の男女交際を禁じる学則が存在しました。これらの規定は、時代の進化とともに見直され、より inclusivity（包括性）を尊重する姿勢を持つようになっています。

また、ボブ・ジョーンズ大学はアメリカの政治界にも影響力を持つ教育機関として知られており、特にキリスト教右派の票を獲得するための重要な場所とされていました。大統領選挙の際には、多くの候補者がこの大学での講演を通じて支持を得ようとする傾向があり、そのための「踏み絵」とも言われていました。このように、ボブ・ジョーンズ大学は教育機関としてだけでなく、政治的な意味合いでも注目されてきました。

著名な卒業生

大学の卒業生には、宗教界や政治界で著名な人物が多くいます。ここではその一部を紹介します。

• - フレッド・フェルプス（1929 - 2014）: ウェストボロ・バプティスト教会の創設者
• - ラッセル・ステルワゴン（1926-2011）: TEAMの宣教師として日本に派遣される
• - ティム・ラヘイ（1926-2016）: 著名な「レフトビハインド」シリーズの著者
• - アーネスト・ピカリング（1928-2000）: バプテストバイブル・カレッジの元校長
• - ケン・ヘイ（1933-）: クリスチャン・キャンプ「The Wilds」の創設者
• - ビリー・キム（1934-）: バプテスト・ワールド・アライアンスの元会長
• - エイサ・ハッチンソン（1950-）: アーカンソー州の第46代知事

日本にも多くの卒業生が存在し、宗教活動や教育に貢献しています。例えば、国際めぐみバプテスト教会の代表であるメルトン・フィリップ氏や、単立バプテスト武蔵聖書教会の牧師、伊豆洋一氏などがその代表例です。これらの個々の卒業生は、自らの地域でキリスト教の教えを広め、根付かせるために尽力しています。

全体として、ボブ・ジョーンズ大学はその特殊な教育スタイルと歴史的背景から、教育界のみならず社会全体においても影響を与えた存在であり続けています。キリスト教に基づく教育を受けた卒業生たちは、各地での宗教活動や教育領域での影響力を持ち続けています。今後もこの大学の動向と卒業生の活動には注目が集まることでしょう。

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