ボルジア (競走馬)

ボルジア：ドイツが生んだ名牝の軌跡

ボルジアは、ドイツで活躍した競走馬です。特に1997年は、類まれな活躍を見せました。牝馬でありながら、ドイツダービーとバーデン大賞というドイツを代表する2つのG1競走を制覇。この2つのG1競走を牝馬が制覇したのは、それぞれ40年以上ぶりという快挙でした。これらの活躍により、1997年のドイツ年度代表馬に選出されています。

ボルジアの母はブリタニアという名の競走馬で、重賞競走を3勝しています。また、ボルジアには2001年のドイツダービーと2002年のコロネーションカップを制した半弟、ボレアルもいます。

2歳時は2戦して未勝利に終わりましたが、3歳になった1997年に才能が開花。複数の競走で勝利を重ね、ドイチェスダービーでは強豪を相手に優勝を飾りました。続くオイロパ選手権では惜しくも2着となりましたが、バーデン大賞でも勝利し、その年の活躍は目覚ましいものがありました。

その年の成績は、9戦5勝という素晴らしいものでした。G1競走を2勝した他、凱旋門賞では3着、ブリーダーズカップターフでは2着と、国際的な舞台でも活躍を見せました。

しかし、4歳になった1998年、ドバイワールドカップに出走した際に屈腱炎を発症。競走中に発症したため、8着という生涯最低順位に終わりました。

屈腱炎からの復帰は困難を極めました。フランスの調教師であるアンドレ・ファーブルのもとで治療とリハビリを行い、1998年10月に競走に復帰。しかし、以前のような輝きを取り戻すには至りませんでした。1番人気に応えられないレースが続き、G1競走では上位入賞を逃す結果となりました。

1999年には、G2競走のフォワ賞でエルコンドルパサーに迫る健闘を見せましたが、凱旋門賞、ジャパンカップでは思うような結果を残せませんでした。引退レースとなった香港ヴァーズで1着となり、13戦ぶりの勝利で華々しく現役生活に幕を閉じました。

2000年に繁殖入りしたボルジアは、11頭の仔を産みました。その中でも、2010年生まれのオアシスドリームとの仔であるBermuda Reefは、アルマスドカップ（独G3）を制覇するなど、その血統の優秀さを示しました。2012年3月29日、疝痛のため死亡しました。しかし、その血統は孫のバルチックバロネスがヴェルメイユ賞を制覇するなど、現在もG1競走で活躍を見せています。

ボルジアの生涯は、競走馬としての華々しい成功と、屈腱炎という大きな困難、そして繁殖牝馬としての成功という、ドラマチックな物語でした。彼女の血統は、これからも競馬界に大きな影響を与え続けることでしょう。

戦績概要

1996年: 2戦0勝
1997年: 9戦5勝 ([ドイチェスダービー]]、バーデン大賞]優勝、[[ブリーダーズカップ・ターフ2着、凱旋門賞3着など)
1998年: 2戦0勝 (ドバイワールドカップ8着)
1999年: 9戦1勝 (香港ヴァーズ優勝)

血統

(血統表は省略)

参考情報

netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post

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