ポタワトミ族

ポタワトミ族：歴史と文化

ポタワトミ族（Potawatomi）は、北アメリカの先住民族であり、グレートプレーンズからミシシッピ川上流域、五大湖周辺にかけて広がる地域を伝統的な居住地としていました。彼らはアルゴンキン語族に属するポタワトミ語を話し、自らを「Bodéwadmi」または「Neshnabé」と呼んでいます。ポタワトミ族は、オジブワ族、オタワ族とともに、「3つの火の連合」と呼ばれる長期間の連合を形成しており、その中でも「最も若い兄弟」と位置づけられています。

名前と起源

「ポタワトミ」という名前は、オジブウェー語の「Boodewaadamii」に由来し、「暖炉の火を守る者」という意味を持ちます。これは、彼らが連合内で火の管理を担っていたことに由来すると考えられています。また、彼らは自らを「Neshnabé」とも呼び、これはオジブウェー語の「アニシナーベ」と同じく「最初の人々」を意味します。

歴史

ポタワトミ族が歴史に初めて登場するのは17世紀前半で、当時彼らは現在のミシガン州南西部に住んでいました。ビーバー戦争中、イロコイ連邦などの攻撃を避けるため、グリーン湾周辺に避難しました。その後、テカムセの連合に参加し、米英戦争にも関与しました。特にディアボーン砦の戦いでは、アメリカ軍を攻撃し、多くの犠牲者を出しました。

フランス時代（1615年～1763年）

ポタワトミ族はフランス人探検家との接触を通じて、ウィスコンシン州のドア半島沿いに居住していた部族を発見しました。フランスの支配が終わるころには、ウィスコンシンを離れてデトロイト周辺へと移動し始めました。

イギリス時代（1763年～1783年）

フランスがフレンチ・インディアン戦争で敗北した後、土地はイギリスに割譲され、イギリスとの接触が始まりました。ポンティアック戦争ではネイティブアメリカンの勢力に加わり、イギリス人や他のヨーロッパ人の入植者を部族の領域外に追い出すために戦いました。ポタワトミ族はイギリスの守備隊を捕らえるなど、目覚ましい活躍をしました。デトロイトから西側に広がり続けた中で、ミシガン州南西部のセントジョセフの村が特に重要な発展を遂げました。

アメリカとの条約時代（1783年～1830年）

アメリカ独立戦争後、アメリカは五大湖下流域に関心を向けました。この時代、連邦政府はポタワトミ族を単一部族として認識し、彼らには部族の指導者が数名いました。ポタワトミ族は分権的な社会を形成しており、地理的な位置に基づき、ミルウォーキー、デトロイト、セントジョセフ川、カンカキー川、ティッペカヌー川、イリノイ川、デスプレーンズ川などに分かれていました。

インディアン移住時代（1830年～1840年）

1820年代後半、連邦政府は保留地を設置し、ポタワトミ族は強制的な移住を経験しました。ビリー・コールドウェルとアレクサンダー・ロビンソンは、チッペワ族、オタワ族、ポタワトミ族の代表としてプレーリードゥシーン条約を締結し、ウィスコンシン州とミシガン州の土地の大部分を連邦政府に譲渡しました。1833年のシカゴ条約後、ポタワトミ族はミシシッピ川の西側へと移住させられました。イリノイ州のポタワトミ族はネブラスカ州へ、インディアナ州のポタワトミ族はカンザス州へと移住させられました。カンザス州に移住した集団は後にインディアン準州（現在のオクラホマ州）へとさらに移住させられました。

インディアナ州からのポタワトミ族の移住は「ポタワトミの死の道」と呼ばれ、多くの人々が犠牲となりました。この移動の様子は、カトリックの神父バンジャマン・プティによって記録されています。

現在のポタワトミ族

現在、ポタワトミ族はアメリカとカナダの各地に居住しています。アメリカでは、オクラホマ州のシティズン・ポタワトミ・ネーション、ウィスコンシン州のフォレスト郡ポタワトミ・コミュニティ、ミシガン州のハンナヴィル・インディアン・コミュニティなど、連邦政府が公認している部族が複数存在します。カナダでは、オンタリオ州に拠点を置くコールドウェル・ファースト・ネーションなどの集団がファーストネーションとして認識されています。

言語と文化

ポタワトミ語はアルゴンキン語族に属し、ミシガン州やウィスコンシン州などの五大湖周辺地域で話されていましたが、現在では話者が減少しています。しかし、言語復興の取り組みも行われています。ポタワトミ語とオタワ語は互いに類似しており、中西部にはポタワトミ語に由来する地名が数多く存在します。

移住の歴史

ポタワトミ族は当初、ミシガン州のロウアー半島に住んでいましたが、その後、ウィスコンシン州北部、そしてインディアナ州北部やイリノイ州中部に移りました。19世紀初頭、彼らの土地の大部分は連邦政府によって奪われました。1833年のシカゴ条約によって、多くのポタワトミ族がミシシッピ川西のインディアン準州に移住させられ、その道中で多くの犠牲者が出ました。この過酷な移住の旅は、「死の道」として知られています。

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