ポンタス・ティデマンド

ポンタス・ヨハン・ティデマンド：スウェーデンが生んだラリー界の星

1990年12月10日、スウェーデン・ヴェルムランド県シャーロッテンベリに生まれたポンタス・ヨハン・ティデマンドは、世界的なラリードライバーとして知られています。WRC2チャンピオン、アジアパシフィックラリー選手権（APRC）チャンピオンという輝かしい実績を誇り、ラリー界において重要な存在感を示しています。

才能が開花した初期のキャリア

2012年、ティデマンドはWRCにデビュー。ラリー・スウェーデンではシュコダ・ファビアS2000を駆り、総合18位という結果を残しました。同時に参戦したSWRC（スーパー2000世界ラリー選手権）ではクラス3位表彰台を獲得、WRCアカデミー（JWRC）でも3度の表彰台を獲得しランキング3位に輝き、その才能を早くから開花させました。

2013年はスウェーデンでのみWRCに出場。マシンをフォード・フィエスタ RS WRCに変更し、総合4位につけるも、エンジントラブルによりリタイアという結果に終わりました。しかし、JWRCでは3勝を挙げてドライバーズチャンピオンを獲得するという快挙を成し遂げました。

2014年、Mスポーツのサポートを受け、WRC2に参戦。スウェーデン、ポルトガル、ドイツ、フランスのラリーに挑みました。スウェーデンでは総合8位、そしてドイツでは、最終日4ステージ全てでトップタイムを記録し、オット・タナクを逆転、WRC2初優勝という栄冠を手にしました。2015年のスウェーデンでは、オープニングのスーパーSSでWRカーを上回るトップタイムを記録するなど、その実力は周りの注目を集めました。

同年、シュコダのワークスドライバーとなりシュコダ・ファビアR5でWRC2に参戦。スペインで勝利するなど活躍を見せましたが、チームメイトのエサペッカ・ラッピには及ばず年間ランキング4位となりました。一方で、APRCではニューカレドニア戦を除く全ての大会で勝利し、チャンピオンを獲得しました。

2016年もWRC2に参戦し1勝を挙げましたが、年間ランキングは5位。しかし、2017年は7戦中5勝という圧倒的な強さでWRC2チャンピオンを獲得、その実力を改めて証明しました。2018年も3勝を挙げましたが、チャンピオン争いでは惜しくも敗れました。

念願のWRカー本格参戦とその後

2019年、ティデマンドはシュコダ、そしてイーブンマネジメントからの独立、Mスポーツとの契約という大きな転機を迎えました。最新型のフォード・フィエスタWRCでモンテカルロ、スウェーデン、トルコ、イギリスの4戦に出場。固定ナンバー制度導入に伴い「7」を選択しました。WRカーでの戦いは容易ではありませんでしたが、着実に経験を積み重ね、年間ランキング13位という結果を残しました。

2020年はWRC2にステップダウン。シュコダのファクトリーサポートを受けるTokスポーツWRTから参戦し、メキシコではクラス優勝と同時に総合6位という自己最高位を獲得しました。その後も優勝を重ね、最終戦モンツァでは2位という結果に終わりましたが、僅差でチャンピオンを逃しました。

2021年からは世界選手権への参加はせず、母国スウェーデンのラリーを中心に活動しています。

ラリー一家と多様な活動

ティデマンドの家族は、ラリードライバー一家として知られています。義父はヘニング・ソルベルグ、義弟はオスカー・ソルベルグという、ラリー界で著名な人物たちです。

ラリードライバーとしての活動が中心ですが、それ以外にも様々な活動を展開しているようです。

彼の今後の活躍にも期待が高まります。

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