ポンド (通貨)

ポンド通貨の豊かな歴史と現在の利用状況

ポンド（オランダ語: pond）、あるいはパウンド（英語: pound）は、世界の数か所で使われている主要な通貨単位であり、特にイギリスのスターリング・ポンド（UKポンド）が広く認知されています。ポンドという言葉は、重さの単位としても知られていますが、通貨としてのポンドは、かつて高純度の銀の重さ1トロイポンドを基準にしていたことがその起源です。これはラテン語の「pondus」（重さを意味する）に由来しています。

ポンドはもともと「libra」という名称で呼ばれていました。この名称もラテン語に由来し、天秤を指示する言葉です。このため、UKポンドをはじめとする多くの国のポンドの通貨記号は、筆記体の「L」から派生した「£」が用いられています。この記号に続けて国名の略称がつくことがあり、たとえばキプロスのポンドは「£C」と表記されます。一方、イギリスのポンドの場合は、「stg」という略称が付加されることもあります。この「£」は、かつてイタリアのリラにも使われていましたが、イタリアでは2002年にユーロへと移行しました。

現在のポンドを使用する国々

ポンドを通貨単位とする現在の国や地域には、以下のようなものがあります：

• - イギリス: イギリス・ポンド（スターリング・ポンド、英: pound sterling）
• - エジプト: エジプト・ポンド
• - レバノン: レバノン・ポンド
• - シリア: シリア・ポンド
• - スーダン: スーダン・ポンド
• - 南スーダン: 南スーダン・ポンド

これに加えて、以下の地域でもイギリス・ポンドと同じ価値を持つポンドが使用されています：

• - セントヘレナ: セントヘレナ・ポンド
• - フォークランド諸島: フォークランド諸島ポンド
• - マン島: マン島ポンド
• - ジブラルタル: ジブラルタル・ポンド
• - ガーンジー島: ガーンジー・ポンド
• - ジャージー島: ジャージー・ポンド

廃止されたポンド

かつてポンドを通貨単位としていた国々は多岐にわたりますが、現在はその多くが廃止され、他の通貨に置き換えられました。以下は、廃止されたポンドに関連する国々の一部です：

• - アイルランド: アイルランド・ポンド（プントとも呼ばれ、1999年にユーロに移行）
• - オーストラリア: オーストラリア・ポンド
• - カナダ: カナダ・ポンド
• - ニュー・ジーランド: ニュージーランド・ポンド

その他にも、ガーナ・ポンド、ジャマイカ・ポンド、フィジー・ポンドなど、様々な国でポンドが使用されていましたが、多くは現在の通貨制度に移行しています。

ポンドはその歴史的背景と多様性から、さまざまな国や地域で異なる価値を持ちながらも、共通の起源を有した通貨単位として、今なお多くの人々に利用されています。

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