ポン抜き囲碁

ポン抜き囲碁とは

「ポン抜き囲碁」は、囲碁の基本的なルールを学ぶための入門ゲームです。別名「ポン抜き碁」とも呼ばれ、主に囲碁初心者が石の取り方を覚えるために用いられます。通常の囲碁とは異なり、陣地を囲むことを目的とせず、相手の石を取ることを重視します。このゲームは、囲碁の入門教室や子供向けの教室で「石取りゲーム」として紹介されることが多いです。

ポン抜き囲碁の現状

囲碁はルール自体は難しくないものの、実際に打つとなると、どのように石を配置し、勝敗を決めるかなど、複雑な要素も含まれます。しかし、ポン抜き囲碁は石の取り方さえ理解すればすぐに始められるため、初心者にとって非常に取り組みやすいゲームです。囲碁の基礎である「石の生き死に」のルールを学ぶ上で、効果的な導入として活用されています。

ルール

ポン抜き囲碁では、囲碁本来の目的である「地の獲得」は一旦置いておき、相手の石を「囲んで取る」ことに焦点を当てます。勝利条件は、相手の石をどれだけ多く取れるかによって決まります。

用具

使用する用具は、通常の囲碁とほぼ同じです。碁盤と碁石があれば十分です。高価なものでなくても、紙に線を引いたものや、オセロのコマなどで代用できます。

着手と勝敗

1. 対局者は交互に自分の石を盤上に打ちます。
2. 一度置いた石は動かせません。
3. 自分の石で相手の石を縦横に隙間なく囲むと、囲んだ石を取ることができます。
4. 勝利条件は、事前に決めた数の石を取ることです。

ポン抜き囲碁からの卒業

ポン抜き囲碁は、囲碁のルールの一部だけを使ったミニゲームです。そのため、すぐに理解できる人も多く、数時間でルールを把握できることもあります。ポン抜き囲碁をマスターしたら、次のステップとして、囲碁の本来の目的である「地の獲得」を学ぶことが推奨されます。ただし、ポン抜き囲碁の強さは、囲碁の強さとは必ずしも一致しません。このゲームの目的は、あくまで石の取り方を理解することにあります。

囲碁普及への利点と課題

ポン抜き囲碁は、ルールが簡単で、子供でもすぐに始められます。また、石を取るたびに成果が実感できるため、ゲームとしての楽しさもあります。一方、ポン抜き囲碁は、本来の囲碁とは異なる点も多く、石を取ること自体が囲碁の勝敗に大きく影響するわけではありません。そのため、ポン抜き囲碁からスムーズに囲碁へと移行させることが、囲碁普及における課題となっています。また、指導者によっては、ポン抜き囲碁を導入せずに直接囲碁を教える場合もあり、その効果については議論の余地があります。

ふれあい囲碁

「ふれあい囲碁」は、故・安田泰敏氏が考案した、ポン抜き囲碁を連碁形式で行うゲームです。近年では個人戦も行われているようです。これは、囲碁をコミュニケーションツールとして活用することを目的としており、勝敗よりも交流を重視しています。

ふれあい囲碁の活動

「ふれあい囲碁ネットワーク」という団体が中心となり、活動を広げています。地域イベントや学校などで開催され、年齢や経験に関係なく誰もが楽しめることを目指しています。公式HPでは、ふれあい囲碁の目的を「コミュニケーションを促進し、良好な人間関係を構築すること」としています。

ふれあい囲碁の特徴

通常の囲碁セットを使用することが多いですが、専用のセットも販売されています。
日本棋院とは異なる独自の「ふれあい囲碁指導員」という資格があります。
安田氏の「居場所のない子供たちのために何かできないか」という想いが込められています。
「ふれあい囲碁」は商標登録されており、通常の囲碁と区別されています。

組織

事務局は主に5名の世話人で運営され、主に九州地方で活動が行われています。指導員の資格取得者も九州在住者が多いです。

関連項目

囲碁のルール
計点制ルール
純碁
切り賃

これらの情報を通じて、ポン抜き囲碁とふれあい囲碁について理解を深めていただければ幸いです。

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