マアティア・トアファ

マアティア・トアファは、ツバルの政治家であり、同国の首相を2期務めました。1954年5月1日に生まれた彼は、政界入りする前はフィジーのスバにある太平洋諸島フォーラムの事務局に勤務していました。

1期目の首相
2004年8月27日、当時のサウファトゥ・ソポアンガ首相に対する内閣不信任決議が可決され、ソポアンガ内閣は総辞職しました。ソポアンガ首相自身も議員を解任されたため、副首相だったトアファが首相代行に就任しました。その後、10月11日にソポアンガが自身の選挙区で再選されたのを受けて、トアファは正式に首相に選出されました。これまでの慣例に従い、外務相も兼務しました。2006年の総選挙で再選を果たしましたが、選挙で4名の閣僚が落選したため、その後の首相選挙でアピサイ・イエレミアに敗れ、同年8月14日にイエレミアに首相職を明け渡しました。

2006年から2010年にかけてのイエレミア内閣では、国会で野党の指導者となりました。

2期目の首相
2010年の総選挙で、地元のナヌメア選挙区から再選されたトアファは、そのおよそ10日後の9月29日に行われた首相選挙で全15議員のうち8票を得て、次期首相に選出されました。残りの7票はカウセア・ナタノ議員に投じられました。現職のイエレミアは続投に意欲を見せていませんでした。選挙結果はイアコバ・イタレリ総督により発表され、トアファは即日首相に就任し、数日後に組閣しました。

首相就任にあたって、トアファは全国9島の住民すべての「基本的欲求を満たす安全確保に努める」と「ツバル・ニュース」に表明し、特に「経済基盤の構築」に早急に取り組む姿勢を示しました。これには援助国とのパートナーシップが不可欠であることから、その拡大にも努めるとしました。さらに、気候変動の影響を強く受ける「小国を守るべく、積極的に行動する」と意欲を示しました。

しかし、同年12月21日には内閣不信任決議案が国会に提出され、内務大臣のウィリー・テラヴィが野党側に寝返った結果、8対7の一票差で賛成が反対を上回り可決され、政権はわずか3ヶ月で崩壊しました。動議の提出理由について、メディアは「国民の海外治療に対する医療費の全額負担など、特定の予算に議員らの懸念があった」と報じました。次期首相には内閣で副首相、外務大臣、環境大臣を兼務したエネレ・ソポアンガを推しましたが、12月24日の首相選挙でテラヴィ候補に敗れました。

マアティア・トアファは、ツバルの政治において重要な役割を果たし、短期間ながらも2度にわたって首相を務めました。彼のリーダーシップは、ツバルの経済発展と気候変動対策に焦点を当てたものでしたが、政治的な不安定さにより、その政策を十分に実現することはできませんでした。

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