マイク・マーシャル (投手)

マイケル・グラント・マーシャル

マイケル・グラント・マーシャル（1943年1月15日 - 2021年6月1日）は、アメリカ・ミシガン州エイドリアン出身の元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。彼のキャリアは多彩な成功と挑戦に満ちています。

経歴の始まり

マーシャルは1960年にフィラデルフィア・フィリーズと契約を結び、当初は遊撃手としてプレーしました。しかし、彼はほどなくして投手に転向し、その後のキャリアにおいてこのポジションで才能を発揮しました。1966年にはデトロイト・タイガースへと移籍し、1967年5月31日にクリーブランド・インディアンス戦でメジャーデビューを果たしました。このシーズンでは1勝3敗、10セーブを記録し、防御率は1.98という印象的なスタートを切ったのです。

1968年にはAAA級トレドで素晴らしい成績を収めますが、なかなかメジャーに昇格できず、最終的にエクスパンションドラフトを経てシアトル・パイロッツに移籍します。その後はヒューストン・アストロズ、そしてモントリオール・エクスポズへと移り、クローザーとしての役割を担うようになります。

クローザーとしての成功

1972年シーズン、マーシャルはエクスポズで65試合に登板し、防御率1.78という素晴らしい成績を残しました。1973年には92試合に登板し、14勝11敗、31セーブ、防御率2.66を記録しました。この活躍が評価され、サイ・ヤング賞の投票ではトム・シーバーに次ぐ2位に輝くこととなります。

1973年のオフシーズンにはウィリー・デービスとのトレードでロサンゼルス・ドジャースに移籍します。このドジャースでの彼のパフォーマンスは特筆すべきものがあります。1974年4月8日、アトランタ・ブレーブスのハンク・アーロンが通算715号本塁打を放った際には、マーシャルも登板しました。そんな初登板から彼は大きな存在感を示しました。

6月21日から23日にかけてのサンフランシスコ・ジャイアンツとの3連戦では、3連投3連勝という記録を打ち立てました。1974年シーズンでは106試合に登板し、15勝12敗、21セーブ、防御率2.42を記録します。特にリリーフ投手として初めてサイ・ヤング賞を受賞したことは彼の名声を高める大きな要因でした。

キャリアの終焉

1974年にはワールドシリーズで5試合すべてにリリーフ登板。彼は合計9イニングで1失点に抑える素晴らしいパフォーマンスを見せましたが、チームはオークランド・アスレチックスに敗れてしまいました。その後のマーシャルは成績の下降に苦しみつつも、1979年にはミネソタ・ツインズで復活を遂げます。36歳ながらも90試合に登板し、リーグ最多の32セーブを挙げるという快挙を成し遂げました。

1981年のシーズン中にニューヨーク・メッツに移籍後、現役を引退。その後も彼の功績は語り継がれ、2021年6月1日、フロリダ州ゼファーヒルズの自宅にて78歳で亡くなりました。マーシャルが残した数々の記録や影響は、今も多くの人々に記憶され続けています。

球種とスタイル

彼の投手としての特徴的な球種はスクリューボールとスライダーであり、これらの球種を駆使して打者との対戦に挑んでいました。マーシャルのスタイルは打者を翻弄し、リリーフ投手としての役割をしっかりと果たすものでした。彼の独特の投球スタイルと成績は、今も野球界において語り草となっています。

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