マイティ・ハーキュリー

マイティ・ハーキュリー：古代ギリシャを舞台に繰り広げられる、英雄の活躍と冒険

1963年から1966年にかけてカナダで制作されたアニメーション作品『マイティ・ハーキュリー』（原題：The Mighty Hercules）は、古代ギリシャの英雄ヘラクレスをモデルにした、アクション満載の物語です。プロデューサーは、1950年代にフィリックス・ザ・キャットのリブートで知られるジョー・オリオロが務めました。

本作の主人公は、並外れた怪力を持つ若々しい英雄ハーキュリー。彼は神々の王ゼウスから、力を増幅させる魔法の指輪を授かっています。空飛ぶ半人半馬の少年ニュートンが、悪党に襲われたり、人々が苦しんでいると、ベルトのバックルから放たれる光によってハーキュリーを呼び出します。

オリンポス神殿から駆けつけたハーキュリーは、圧倒的な怪力で悪党たちを相手にしますが、苦戦する際には魔法の指輪をはめて、さらに増幅した力を解き放ち、勝利を収めます。そして、決まって「オリンピアー！」の雄叫びとともに空高く舞い上がり、天へと帰ってゆくのです。

ハーキュリーは、従来のヘラクレス像とは異なり、ひげのない若々しく美しい青年として描かれています。彼の仲間には、ニュートンの他に、笛の名手である幼い半人半馬のトゥート、そして美しい金髪の女性ヘレナがいます。

一方、ハーキュリーの前に立ちはだかる悪役たちも個性豊かです。猫を操る魔法使いデッダラス、邪悪な魔女ウィラミン、そして鉄仮面をかぶればハーキュリーの魔法の指輪の力をも凌駕する鉄仮面など、様々な敵がハーキュリーに挑みます。

日本での放映と主題歌

日本においては、1963年11月4日から1964年8月29日、そして1965年6月30日から1966年4月23日にかけて、フジテレビジョンで月曜から土曜の午後6時55分から5分間の枠で放送されました。スポンサーは明治乳業（現：明治）で、番組開始時には、スポンサーの意向により、ハーキュリーが明治牛乳を飲んでパワーアップするオリジナルシーンが加えられました。

主題歌は、オリジナル版に松坂直美が日本語詞を書き下ろし、ひばり児童合唱団が歌い上げました。日本語版の配給はトランスグローバルが担当しました。地方局での再放送も複数回に渡り行われ、幅広い世代の視聴者から親しまれました。

主要登場人物

ハーキュリー: 若山弦蔵、小林清志（声）
ニュートン: 菅谷政子（声）
ヘレナ:
魔法使いデッダラス: 小林清志（声）
魔女ウィラミン: 武智豊子（声）
鉄仮面: 小林清志（声）
ワルーサ:
ナレーター: 黒沢良（声）

『マイティ・ハーキュリー』は、ハーキュリーと仲間たちの活躍、そして個性的な敵キャラクターたちとのスリリングな戦いを描いた、忘れがたいアニメーション作品として、多くの視聴者の記憶に刻まれています。その魅力は、時代を超えて、現在もなお語り継がれています。

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