マイネルクロップ

マイネルクロップ：重賞勝ちから障害競走転向、そして第二の人生へ

2010年4月16日生まれのマイネルクロップは、日本中央競馬会（JRA）と地方競馬で活躍した競走馬です。馬名の由来は冠名「マイネル」と収穫を意味する「クロップ」の組み合わせです。945万円で落札されたサラブレッドは、2歳時に初勝利を挙げると、その後ダートと芝の両方を舞台にキャリアを積みました。

3歳時には重賞初挑戦として弥生賞に出走するも8着に終わりました。その後、ダートに路線変更。地道な努力を重ね、5歳シーズンに初夢ステークスを制し、オープン入りを果たします。

そして迎えた重賞初挑戦。東海ステークスでは7着と悔しい結果に終わりましたが、続く佐賀記念では、好位から早めに仕掛け、ソリタリーキングとの激しい叩き合いの末、僅差で勝利を収めました。鞍上を務めた丹内祐次騎手にとっても、これが重賞初制覇となりました。勢いに乗るマイネルクロップは、マーチステークスでも丹内騎手とのコンビで優勝。重賞2連勝を達成しました。しかし、その後は調子を崩し、勝ち星から遠ざかりました。

6歳シーズンからは、佐賀記念連覇を目指しましたが、ストロングサウザーに敗れ2着。その後も勝利からは遠ざかり、7歳シーズンには美浦トレーニングセンターの畠山吉宏厩舎へ転厩。しかし、思うような結果は得られず、8歳シーズンからは新たな挑戦として障害競走に転向しました。

転向2戦目の中山競馬場・障害4歳以上未勝利戦で、マーチステークス以来約2年11か月ぶりに勝利の喜びを味わいます。続くペガサスジャンプステークスでも勝利し、2連勝を飾りました。しかし、中山グランドジャンプでは12着と大敗。10歳となった2020年6月6日、競走馬登録を抹消され、現役を引退しました。

競走馬生活を終えたマイネルクロップは、第二の人生を歩み始めます。早稲田大学馬術部で乗馬として活躍し、馬術競技大会にも出場しました。しかし、左後肢第一趾骨の亜脱臼により、乗馬生活にも幕を閉じます。現在は、北海道川上郡標茶町の釧路セントラル牧場で功労馬として余生を穏やかに過ごしています。

マイネルクロップの血統には、CBC賞勝ち馬のリキアイタイカンなどの活躍馬が名を連ねています。その輝かしい競走生活、そして穏やかな引退生活は、多くの競馬ファンに感動と記憶を残しました。マイネルクロップの物語は、競走馬としての成功と、引退後の充実した日々を両立させた、一つの成功例と言えるでしょう。その生涯は、競走馬の生涯における様々な側面を示す、貴重な記録となっています。 マイネルクロップの競走成績はJBISサーチ、netkeiba.comなどで確認できます。

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