マイルストーン (ゲーム会社)

株式会社マイルストーンについて

株式会社マイルストーンは、東京都港区浜松町にかつて存在したゲーム制作会社です。創業者の木村拓史は、前職でコンパイルの営業部に勤めており、その影響が色濃く反映されています。スタッフの多くも、コンパイル出身者が中心でした。

設立と初期の業務

2003年4月22日、マイルストーンは地元の東京都杉並区井草に『有限会社マイルストーン』として設立されました。設立当初は主に下請けとして活動し、制作したタイトルを他社に提供していました。そして、2006年に法人形態を変更し、株式会社として新たなスタートを切ります。その後、2007年には杉並区上荻へ移転し、同年8月にはベトナムに現地法人を設立しています。

自社タイトルの開発

2004年からは、自社オリジナルタイトルの開発と販売を開始しました。代表的な作品には、シューティングゲーム「カオスフィールド」やその続編があり、これらはアーケードや家庭用ゲーム機に移植されています。特に「カオスフィールド」はそのユニークなゲーム性で多くの支持を受けました。また、バイオエタノール事業にも手を広げ、2008年には『MSバイオエナジー株式会社』を設立しました。

挫折と問題

しかし、2012年以降には不運な出来事が続きました。スタッフの離脱や公式サイトの閉鎖、さらには代表者の逮捕といった事態が相次ぎ、会社は活動を継続できない状況に追い込まれました。特に、2013年3月5日には、木村が金融商品取引法違反で逮捕され、これが会社の運営に甚大な影響を与えました。この事件では、MSバイオエナジーが無届けで社債購入を持ちかけたことが問題となり、被害総額は7億円に達しました。

会社の終焉

その後、スタッフの多くは他の制作会社に移籍していき、2014年にはマイルストーン関連のタイトル開発も全て終了しました。特に、シューティングゲームの開発は株式会社RS34に委託されるようになり、マイルストーンは名実ともに活動を休止したと考えられています。

開発した主なタイトル

マイルストーンは多くのゲームを世に送り出しました。その中でも、以下の5つのタイトルは特に人気を得ました：
1. カオスフィールド（2004年） - シューティングゲームとして評価され、様々な機種に移植されました。
2. ラジルギ（2005年） - アーケードゲームとして登場し、多くのユーザーに支持されました。
3. 目で右脳を鍛える DS速読術（2006年） - 教育的要素を持つゲームで名を馳せました。
4. タンクビート（2006年） - 様々な戦略的要素を含むアクションゲームです。
5. ぽーかーずWii（2008年） - Wiiウェアとして新しい試みを行いました。

最後に

マイルストーンの歴史は、成功と失敗が交錯する興味深いものでした。ゲーム業界での急速な成長とともに、同時に多くの課題に直面した会社の姿は、多くの教訓を私たちに示しています。今日のゲーム開発の背景には、こうした歴史が存在していることを忘れてはいけません。

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