マウスジェスチャー

マウスジェスチャーは、ポインティングデバイスを用いたコンピュータ操作の一種で、通常のマウス操作とは異なり、主にマウスポインタの移動によってコマンドを指示します。マウスのボタンクリックだけでなく、ポインタの軌跡、特定のキーとの組み合わせで多様な操作を可能にするのが特徴です。トラックボールなどのマウス以外のデバイスでも利用可能ですが、一般的には「マウスジェスチャー」と呼ばれます。タッチパネルにおけるジェスチャーとは異なる点が多いので、マルチタッチジェスチャーとは区別されます。

概要

狭義のマウスジェスチャーは、マウスポインタの移動軌跡によってコマンドを実行する操作を指します。通常のポインタ移動やドラッグ&ドロップと区別するため、マウスボタンやキーボードの修飾キーを押しながら操作することが一般的です。また、マルチタッチデバイスでは、複数本の指で触れて操作するマルチタッチジェスチャーも利用されます。これは指の軌跡でコマンドを認識するものと、指の本数やスワイプ方向で認識するものがあります。

さらに、マウスボタンを押しながらホイールを回転させることでホイールジェスチャーを行うソフトウェアや、マウスの左右ボタンの組み合わせで操作を行うロッカージェスチャーも存在します。

マウスジェスチャーの利点は、カーソルを特定の場所へ移動させる必要がなく、操作に慣れると非常にスムーズにソフトウェアを操作できることです。Windows 7以前は標準機能ではありませんでしたが、Windows 7ではウィンドウ操作のためのAero SnapやAero Shakeが実装されました。多くのウェブブラウザやその他のソフトウェアでも独自に実装され、画面遷移やタブ操作などが可能です。対応していない環境では、ユーティリティソフトを利用してマウスジェスチャーを有効化できます。

歴史

マウス操作を拡張するソフトウェアは以前から存在しましたが、2001年にOperaがマウスジェスチャー機能を標準搭載したことで広く知られるようになりました。その後、他のブラウザも追随し、標準搭載または拡張機能で利用可能なブラウザが多数登場しました。ブラウザ以外のソフトウェアでは標準搭載は少ないものの、システムにインストールすることで、さまざまなアプリケーションでマウスジェスチャーを可能にするソフトウェアも存在します。

マウスジェスチャーを搭載した主なソフトウェア

ウェブブラウザ

標準搭載
Vivaldi
Sleipnir
BugBrowser
Grani
KIKI
Lunascape
Opera
unDonut
ぶら。
風博士
Woopie Browser
CoolNovo
Kinza
拡張機能
Mozilla Firefox（All-in-One Gestures, FireGesturesなど）
Internet Explorer
Google Chrome

2ちゃんねるブラウザ

Jane
Twintail
V2C

その他

あやめ（ランチャー）

マウスジェスチャーを可能にするソフトウェア

Windows用
マウ筋
StrokeIt
かざぐるマウス
MouseGesture.ahk(AutoHotkeyスクリプト)
gMote
High Sign
MacOS用
CocoaSuite
xGestures!
Expogesture
FlyGesture

マウスジェスチャーを可能にする拡張機能

Internet Explorer用
HandyGestures
Mozilla Firefox用
FireGestures
All-in One Gestures
Mouse Gestures Redox
Google Chrome用
Chrome Gestures
nkGestures
Mouse Stroke
ChromeGuestures

関連項目

コンピュータアクセシビリティ

外部リンク

* 窓の杜 - 【特集】“マウスジェスチャー”ソフトで楽々操作！ - マウスジェスチャーの説明とソフトウェアの紹介

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