マウンテン州

マウンテン州は、フィリピン北部ルソン島の山岳地帯に位置する、コルディリェラ行政地域（CAR）に属する州です。その名の通り山がちな地形が特徴で、南はベンゲット州とイフガオ州、北はカリンガ州とアブラ州、東はカガヤン・バレー地方のイサベラ州、西はイロコス地方のイロコス・スル州と隣接しています。

面積は2,097.3平方キロメートルと比較的コンパクトな州であり、2015年の国勢調査によると、人口は154,590人です。州都はボントックで、この地域の中核をなしています。

マウンテン州の主要な民族はボントック族です。彼らはこの地域の山岳地帯で独自の文化と伝統を守りながら生活を営んでいます。ボントック族は、農業、特に棚田での米作りに長けており、その技術は世代を超えて受け継がれています。また、彼らの織物や木工品は、独特のデザインと精巧さで知られています。

マウンテン州は、その地理的な特徴から、自然が豊かであり、多くの観光客が訪れます。山々を縫うように走る道路からは、壮大な景色が望めます。また、この地域の文化は、フィリピンの他の地域とは異なる独特の魅力を持っています。伝統的な祭りや儀式は、今もなお、地域の人々の生活に深く根ざしており、訪れる人々に貴重な体験を提供しています。

近年、マウンテン州では、観光開発が進められており、インフラの整備も行われています。しかし、その一方で、伝統的な生活様式や文化を守るための努力も続けられています。このバランスをどのように保ちながら発展していくかが、マウンテン州にとっての課題となっています。

この州を訪れる際には、現地の文化や習慣を尊重し、自然を守る行動を心がけることが大切です。マウンテン州の豊かな自然と文化は、訪れる人々に深い印象を与えるでしょう。

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