マカオ国際映画祭

マカオ国際映画祭 (IFFAM) と第1回開催の概要

マカオ国際映画祭（International Film Festival & Awards．Macao）は、中華人民共和国マカオ特別行政区を舞台に開催される国際的な映画の祭典です。略称としてIFFAMの名で親しまれており、その歴史は2016年12月に始まりました。

第1回マカオ国際映画祭：忘れられない幕開け

IFFAMの記念すべき第1回は、2016年12月8日から12月13日までの6日間、盛大に開催されました。この初回開催では、多様な文化背景を持つ作品が集結し、世界の映画ファンや業界関係者の注目を集めました。

日本からの参加作品と監督たち

この第1回開催には、日本からも複数の作品と監督が参加し、その存在感を示しました。各部門で上映された注目作品は以下の通りです。

ガラ（特別招待作品）: 三池崇史監督の最新作『土竜の唄 香港狂騒曲』が特別上映作品として紹介されました。
コンペティション部門: 新鋭の作品が競い合うこの部門には、矢口史靖監督の心温まるコメディ『サバイバルファミリー』が出品されました。
ヒドゥン・ドラゴン部門: ジャンル映画に光を当てるこの部門では、黒沢清監督による幻想的なミステリー『ダゲレオタイプの女』（日本・フランス・ベルギー合作）が上映されました。
クロスファイア部門（レトロスペクティブ）: 「アジアのジャンル映画の巨匠12人が選ぶジャンル映画この1本」と題されたこの特別企画では、アジアを代表する映画監督たちが自身の選ぶ影響力のあるジャンル映画を紹介。日本からは以下の監督が選出した作品を発表しました。
黒沢清監督：ジョルジュ・フランジュ監督による1959年のフランス・イタリア合作映画『顔のない眼』を選出。
園子温監督：テレンス・フィッシャー監督が手がけた1958年のイギリス映画『吸血鬼ドラキュラ』を推薦。
三池崇史監督：セルジオ・コルブッチ監督による1968年のフランス・イタリア合作映画『殺しが静かにやって来る』を挙げました。

主要な受賞作品と受賞者

第1回マカオ国際映画祭では、厳正な審査を経て、以下のような作品や個人に栄誉ある賞が贈られました。

最優秀作品賞: エミリアーノ・トレス監督の『ザ・ウィンター（英題）』（アルゼンチン・フランス合作）が栄冠に輝きました。
審査員賞: アダム・スミス監督のイギリス映画『トレスパス・アゲンスト・アス（原題）』が審査員特別賞を受賞。
最優秀監督賞: ポルトガル・フランス合作『セント・ジョージ（英題）』を監督したマルコ・マルティンズが選ばれました。
最優秀俳優賞: 『セント・ジョージ（英題）』で主演を務めたヌヌ・ロペスが受賞。
最優秀女優賞: 『トレスパス・アゲインスト・アス（原題）』に出演したリンゼイ・マーシャルが受賞しました。
最優秀新人女優賞: 中国映画『シスターフッド（英題）』のジェニファー・ユーが今後の活躍を期待される新人として受賞。
最優秀脚本賞: ベン・ウィートリー監督のイギリス映画『フリー・ファイヤー（原題）』を手がけたエイミー・ジャンプとベン・ウィートリーが共同受賞。
最優秀技術貢献賞: ブラジル映画『エロン・ダズント・ビリーブ・イン・デス（英題）』のリカルド・アルヴス・Jr監督によるオリジナル音楽とサウンドデザインが評価されました。
観客賞: トレイシー・チョイ監督の中国映画『シスターフッド（英題）』が観客によって選ばれました。
生涯功労賞: 中国を代表するフォン・シャオガン監督に授与され、長年の功績が称えられました。
ヴァラエティ・アジアン・ブロックバスター・フィルム2016賞: ヨン・サンホ監督の韓国映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』が、アジアで大きな成功を収めた作品として表彰されました。

第1回IFFAMは、マカオという国際都市にふさわしい、多文化が交流する映画祭の成功したスタートとなりました。以降、毎年開催され、アジア太平洋地域の映画産業の発展に貢献しています。

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