マクワンチサップ

マクワンチサップは、北海道川上郡弟子屈町に位置する標高574.1mの山です。山頂には三等三角点「硫黄山」が設置されています。

概要

マクワンチサップは、屈斜路火山群を構成する山の一つであり、その中でも最高峰として知られています。周辺の地形的な特徴として、南東にはアトサヌプリが、北西にはサワンチサップが位置しています。これらの山々との位置関係が、マクワンチサップの景観をさらに豊かなものにしています。

山名の由来については、はっきりとした記録は残っていませんが、有力な説として「弟子屈町史」に記載されている解釈があります。それによると、「マク・ワ・アン・チサップ（後方にあるチサップ）」というアイヌ語に由来するとされています。「チサップ」という言葉については、「chisa-p（泣くもの）」という意味を持つという説があります。また、マクワンチサップは地域によっては「兜山」という別名で呼ばれることもあります。

登山について

マクワンチサップには、整備された登山道はありません。そのため、登山をする際にはある程度の経験と準備が必要です。山自体は急な斜面が続く地形ですが、山中に生えている草は背丈が低いため、藪漕ぎを強いられるような場所はほとんどありません。登山ルートとしては、主に以下の2つのルートが知られています。

1. 道道52号沿いにある駐車帯から出発し、つつじヶ原探勝路を経由して山頂を目指すルートです。このルートでは、まずつつじヶ原探勝路を歩き、山頂の北西側から取り付いて山頂へと至ります。
2. 仁伏からポンポン山を経由し、サワンチサップ南西側の尾根を越えてつつじヶ原探勝路へと降りた後、山頂の北西側から取り付いて山頂を目指すルートです。

これらのルートはあくまで一例であり、登山者の経験や体力、天候などを考慮して、適切なルートを選択することが重要です。また、登山道が整備されていないため、地図やコンパス、GPSなどのナビゲーションツールを必ず持参し、事前にルートを確認しておくことが大切です。

登山における注意点

登山道がないため、道に迷いやすい
急な斜面が続くため、体力が必要
天候が変わりやすいため、雨具や防寒具を必ず持参
クマなどの野生動物に注意

マクワンチサップは、手つかずの自然が残る魅力的な山ですが、登山には危険も伴います。十分に準備をして、安全に登山を楽しんでください。

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