マックアース

株式会社マックアース：リゾート運営のリーディングカンパニー

株式会社マックアースは、ホテル、スキー場、ゴルフ場といったリゾート施設の経営および運営受託を主な事業とする企業です。特にスキー場運営においては国内最大手としての地位を確立しており、その経営戦略と事業展開は業界内外から注目を集めています。

事業概要

2008年のスキー場運営開始以降、マックアースは急速な事業拡大を遂げました。2015年には、運営受託や指定管理を含む34ものスキー場を日本国内で展開していました。集客力向上のため、グループ全体で利用可能な共通シーズン券や地域共通シーズン券を販売し、また、リフトや圧雪車の整備、降雪機の設置などを自社で行うことでコスト削減を図ってきました。これらの施策は、スキー場再生の成功事例として、メディアや官公庁の資料でも取り上げられることが多いです。

しかし、2016年頃からは、施設売却や運営からの撤退も目立つようになり、2020年現在では、日本国内で16スキー場の運営を行っています。

沿革

マックアースの歴史は、1961年のハチ高原食堂白樺荘の開業に遡ります。その後、宿泊施設の増築や旅行事業部の開設などを経て、2008年に株式会社マックアースが設立されました。

設立以降は、スキー場の取得や運営受託を積極的に行い、事業規模を拡大してきました。以下に主な出来事をまとめます。

2008年：国境高原スノーパークの運営を開始。
2009年：菅平高原パインビークスキー場の運営を開始。
2010年：高井富士スキー場を取得し「X-JAM高井富士」に改称。木島平スキー場の一部を「やまびこの丘スキー場」として指定管理受託。猪苗代スキー場中央、箱館山スキー場を取得。
2011年：よませ温泉スキー場・牧の入スノーパークを借り受け運営開始。高社山周辺のスキー場を一体化し「Mt.KOSHA」として展開。猪苗代スキー場ミネロを取得し、経営統合。Mt.乗鞍（旧乗鞍高原温泉スキー場）を取得。ユートピアサイオトを取得。
2012年：スノークルーズ・オーンズを取得。ジェイ・マウンテンズ・グループの経営権を事実上取得し、岐阜県の3スキー場（ひるがの高原スキー場、高鷲スノーパーク、ダイナランド）の運営を開始。ちくさ高原スキー場、芸北国際スキー場、おんたけ2240スキー場の指定管理受託。箕輪スキー場、斑尾高原スキー場を買収。
2013年：沼尻スキー場を運営する会社を買収。鷲ヶ岳スキー場の運営を開始。会津高原南郷スキー場、会津高原高畑スキー場、氷ノ山国際スキー場の指定管理受託。おじろスキー場のゴンドラを指定管理受託。チャオ御岳スノーリゾートの運営を開始。神立高原スキー場の営業権を取得するも、町議会で否決され営業できず。乗鞍高原いがやスキー場を休止。組織を再編し、株式会社マックアースをリゾート運営に特化。
2014年：フランスのカンパニーデザルプと資本・業務提携。共通シーズン券「マックアース30」を発売開始。白馬さのさかスキー場、ヤナバスノーパークなどの運営を開始。神立高原スキー場の営業を開始。ピリカスキー場の指定管理を受託。御嶽山噴火の影響で、おんたけ2240スキー場の営業開始を延期。
2015年：神鍋高原万場スキー場などを取得。34スキー場を運営。
2016年：33スキー場を運営。神立高原スキー場の売却を撤回。井川スキー場腕山、ピリカスキー場の運営から撤退。ヤナバスノーパークを休止。今庄365スキー場、裏磐梯スキー場の運営を開始。よませ温泉スキー場のリフト会社から訴訟を起こされるも、リフト会社が破産。
2017年：峰山高原リゾート ホワイトピークの指定管理を開始。斑尾高原スキー場を譲渡。おんたけ2240の指定管理を終了。チャオ御岳スノーリゾートの運営を休止すると発表したが撤回。
2018年：ノースショアカントリークラブを譲渡。チャオ御岳スノーリゾートを譲渡。エコーバレー[[スキー場]]などを譲渡。神立高原スキー場を分社化し、運営から撤退。
2019年：会津高原南郷スキー場の指定管理から撤退。
2020年：今庄365スキー場、ばんしゅう戸倉スノーパークの指定管理から撤退。スノークルーズ・オーンズなどを譲渡。マックアースリゾート福島の全株式を譲渡。共通シーズン券を「マックアースジャパン」に改称。
2021年：一部スキー場において、マックアースが「営業協力」という形態で関わるようになる。

現在の運営施設

マックアースは、現在、以下のスキー場やリゾート施設を運営しています。

スキー場：神立スノーリゾート、黒姫高原スノーパーク、Mt.KOSHA X-JAM高井富士、Mt.KOSHA よませ温泉スキー場、菅平高原パインビーク オオマツ＆ツバクロ、ひるがの高原スキー場、高鷲スノーパーク、ダイナランド、鷲ヶ岳スキー場、箱館山スキー場、神鍋高原万場スキー場、おじろスキー場、氷ノ山国際スキー場、ちくさ高原スキー場、峰山高原リゾート ホワイトピーク、ユートピアサイオト
グリーンリゾート・キャンプ場：旬花咲く黒姫高原、ひるがの高原ジップライン/ひるがのピクニックガーデン、びわこ箱館山、峰山高原リゾート グリーンピーク、音水湖カヌークラブ、ユートピアサイオトジップライン、ガリバー青少年旅行村、ちくさ高原ネイチャーランド
ゴルフ場：志賀高原カントリー倶楽部、鷲ヶ丘高原ゴルフ倶楽部、神鍋高原カントリークラブ、湯村カンツリークラブ

過去に運営していた施設

かつてマックアースが運営していた施設には、以下のようなものがあります。

牧の入スノーパーク、乗鞍高原いがやスキー場、井川スキー場腕山、Mt.KOSHA やまびこの丘スキー場、ヤナバスノーパーク、ピリカスキー場、チャオ御岳スノーリゾート、おんたけ2240、斑尾高原スキー場、箕輪スキー場、会津高原南郷スキー場、ノースショアカントリークラブ、桜ゴルフ倶楽部、エコーバレー[[スキー場]]、Mt.乗鞍スノーリゾート、白馬さのさかスキー場、さのさかウォータージャンプ、北軽井沢嬬恋ゴルフコース、小樽オーンズ春香山ゆり園、ダイナランドゆり園、高鷲フィッシングパーク、今庄365スキー場、ばんしゅう戸倉スノーパーク、芸北国際スキー場、沼尻スキー場、国境高原スノーパーク、スノークルーズ・オーンズ、猪苗代スキー場、会津高原高畑スキー場、裏磐梯スキー場、道の駅 山口温泉 きらら289

マックアース30（マックアースジャパン）

マックアースは、多数のスキー場で利用可能な共通シーズン券「マックアース30」を2014-2015シーズンから販売していました。2020-2021シーズンからは「マックアースジャパン」と名称を変更しました。このシーズン券は、グループが運営するスキー場だけでなく、提携スキー場でも利用できるのが特徴です。

メディア掲載

マックアースは、テレビ番組「日経スペシャル カンブリア宮殿」でも取り上げられ、斜陽産業にチャンスを見出す異色のスキー場再生請負人として紹介されました。


マックアースは、積極的な事業展開と再生戦略で、日本のリゾート業界に大きな影響を与えてきました。今後の動向にも注目が集まります。

もう一度検索