マッシモ・ダゼーリョ

マッシモ・ダゼーリョの生涯と業績

マッシモ・ダゼーリョ（1798年10月24日 - 1866年1月15日）は、イタリアの統一運動における重要な政治家、作家、画家として広く知られています。彼はサルデーニャ王国の首相を務め、イタリア統一において穏健派の中心人物として多くの貢献をしました。彼の名前は文献により異なる表記が見られますが、彼の影響力は変わらず大きなものでした。

早年期と文化人としての活動

ダゼーリョは、トリノの貴族家系に生まれました。父のチェザーレ・ダゼーリョは軍の将校であったため、彼自身も17歳で騎兵隊に入隊しましたが、健康上の理由からすぐに除隊します。その後、ローマに移り、先進的な芸術や音楽に魅了され、画家を目指すことになります。彼はロマン主義的な風景画を描きましたが、作品の多くは評価を得るに至りませんでした。1831年にはミラノへの移住を果たし、アレッサンドロ・マンゾーニと交流を深める中で、画家から作家へ転身を決意し、歴史小説『エットレ・フィエラモスカ』を出版しました。この作品には、イタリア人の民衆が国外の支配から解放されるべきだという強いメッセージが込められていました。

愛国者としての活動

ダゼーリョは、教皇グレゴリウス16世の死後、ピウス9世を支援し、イタリアの統一を目指しました。彼はネオグェルフ主義のヴィンチェンツォ・ジョベルティと協力し、急進派の統一志向者たちに対抗しました。第一次イタリア独立戦争では教皇軍に参加し、重傷を負うものの、ローマや南イタリアの農村を訪れることで、民衆からの支持を得ていきました。この頃、ダゼーリョは穏健派の重要人物として知られるようになりました。

首相としてのの役割

ノヴァーラの戦いによる敗北後、カルロ・アルベルトが退位し、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世が即位します。ダゼーリョは再び首相に就任し、オーストリア帝国との平和条約を締結しました。彼はイタリアの諸邦が専制政治に戻ることを防ぎ、サルデーニャ王国のアルベルト憲法を守る努力をしました。さらに、彼はカミッロ・カヴールなど若手政治家を登用し、内閣を安定させました。しかし、彼の提案した世俗婚法は支持を得られず、短期間で内閣は解散を余儀なくされます。

晩年と影響力

首相退陣後、ダゼーリョは再び芸術活動に専念しましたが、政治への影響力を失うことはありませんでした。彼はカヴールに政策アドバイスを行い、教会の力を弱めるための施策を後押ししました。1859年に再度イタリアに戻り、教皇軍と戦い、また第二次イタリア独立戦争においても活躍しました。しかし、ガリバルディとの対立もあり、彼の政治的活動は次第に減少していきます。

ダゼーリョは晩年にさまざまな著作を残し、イタリア人の形成の困難性についての考察をも示しました。1866年にトリノで他界するまで、彼は統一運動における穏健派の後継者として重要な役割を果たしました。彼の人生と業績は、イタリア統一に向けての道程において、依然として深い影響を及ぼしています。

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