マツゲン箕島硬式野球部

マツゲン箕島硬式野球部

和歌山県有田市に本拠地を構える社会人野球のクラブチームです。日本野球連盟に所属しており、特定非営利活動法人和歌山箕島球友会がチームを運営しています。チーム名称は、和歌山県や大阪府南部でスーパーマーケットを展開するマツゲンが主なスポンサーであることから付けられており、そのロゴがユニフォームの袖に配されています。

チームの起源と発展

チームの歴史は1997年3月に始まります。高校野球で著名な和歌山県立箕島高等学校野球部のOBたちが中心となり、「箕島球友会」として設立されました。チーム名に「箕島」を冠していますが、箕島高校OB以外の選手も参加できる門戸の広いチームです。1999年末に、和歌山市を拠点に活動していた強豪、住友金属野球団がその歴史に幕を下ろしました。これに伴い、2000年以降、当チームは和歌山県で唯一の社会人硬式野球チームとして活動を続け、住友金属野球団から一部の選手も受け入れました。

より多くの県民に親しまれるチームを目指し、2004年にはチーム名を「和歌山箕島球友会」へと変更しました。その後、2019年から現在の「マツゲン箕島硬式野球部」という名称で活動しています。

全国舞台での足跡

全日本クラブ野球選手権大会にはこれまでに12回出場し、クラブチーム日本一に6回輝いています（2006年、2013年、2015年、2017年、2019年、2024年）。特に、初めて出場した2006年の大会で優勝を果たし、この年からクラブ野球選手権優勝チームに与えられることになった社会人野球日本選手権大会への推薦出場権を獲得しました。日本選手権にはこれまでに計7回出場していますが、本大会での勝利はまだ達成できていません。しかし、全国の強豪チームを相手に互角の戦いを展開するなど、その実力を示しています。

また、主要なオープン大会でも優れた成績を収めており、JABA高砂市長杯争奪大会では10回、JABAびわこ杯争奪社会人クラブ野球大会では5回の優勝経験があります。

チームを支える構造

チームに所属する選手の大半は、メインスポンサーであるマツゲンが運営する店舗などで働きながら野球を続けています。選手たちは野球と仕事を両立させながら、チームの強化に励んでいます。引退後も有田市内に定住する選手が多く、地域社会との結びつきが強いチームです。

チームには、元プロ野球選手が指導者や選手として多く関わっていることも特徴です。これまでに橋本泰由投手がチームからオリックス・ブルーウェーブへ入団しました。過去にチームに所属または指導した元プロ野球選手には、橋本泰由氏、中本和希氏（元オリックス・近鉄）、原井和也氏（元ロッテ・西武）、穴田真規氏（元阪神）、吉田篤史氏（元ロッテ・阪神）、貝塚政秀氏（元西武）、辻俊哉氏（元ロッテ・オリックス）、岡本克道氏（元ダイエー・ソフトバンク）、中田惟斗氏（元オリックス）などがいます。彼らの経験や技術がチームのレベルアップに貢献しています。

マツゲン箕島硬式野球部は、社会人野球のクラブチームとして、また特定非営利活動法人として、競技力の向上とともに地域に根差した活動を展開しています。

主な大会成績

社会人野球日本選手権大会: 出場7回
全日本クラブ野球選手権大会: 出場12回、優勝6回（2006, 13, 15, 17, 19, 24）、準優勝2回（2012, 18）
JABA高砂市長杯争奪大会: 優勝10回
JABAびわこ杯争奪社会人クラブ野球大会: 優勝5回

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