マツヤデンキ

マツヤデンキ

マツヤデンキは、ヤマダホールディングス傘下のヤマダデンキが展開する家電量販店です。かつては株式会社マツヤデンキとして独立した企業でしたが、2021年7月にヤマダデンキに吸収合併され、法人としては解散しました。本記事では、その歴史とブランド戦略、および派生ブランドである「CaDen（キャデン）」について解説します。

概要

マツヤデンキの創業は1956年。しかし、その歴史は複雑で、事業会社の吸収合併や民事再生手続きなどを経ています。2003年には新生銀行（現・SBI新生銀行）グループの支援により、新たな会社が事業を引き継ぎました。そのため、法人解散までに「マツヤデンキ」として営業した企業は3つ存在します。

2006年には本社を大阪市中央区日本橋に移転。その後、2009年に現在の場所へ移転しました。かつてはサトームセン、星電社と共にぷれっそホールディングスの傘下にありましたが、2012年に同社が清算され、現在はヤマダホールディングスの完全子会社となっています。

一時期は新ブランド「CaDen」への切り替えを進めていましたが、2006年以降に開店した店舗では再び「マツヤデンキ」の名を使用。業績悪化に伴い控えていたテレビCMも再開し、以前のキャッチフレーズ「いいもの大切に マツヤデンキ」も復活しました。

ヤマダ電機の傘下に入ったぷれっそグループ内では、「テックランド」や「LABI」への転換が進められ、マツヤデンキも一部店舗がテックランドに転換されました。しかし、新規出店も行われており、ヤマダデンキブランドとの共存状態が続いています。

ポイントカードとしては「ぷれっそポイントカード」があり、テックランドに転換した店舗では「ヤマダポイントカード」も利用可能です。

沿革

1927年：電球・電気器具の卸・小売業を開始
1956年2月14日：松屋電器商事株式会社を設立
1959年10月：株式会社松屋電器に社名変更
1969年：フランチャイズ・チェーン店を開始
1970年10月：株式会社マツヤデンキ（初代）に社名変更
1980年12月：大阪証券取引所第2部(現在の東京証券取引所スタンダード)に上場
1988年9月：大阪証券取引所第1部(現在の東京証券取引所プライム)に指定替え
1989年1月：正一電気とFC契約
1991年：中川無線電機（現：ナカヌキヤ、ユートピアキャピタル）と資本提携。光洋無線電機を買収
1992年：光洋無線電機が北海道マツヤデンキに社名変更
1996年：中川無線電機と資本提携解消
1997年9月：正一電気とのFC契約解除（ケーズデンキとFC契約）
2002年7月：カルチュア・コンビニエンス・クラブと提携し、星電社の再建支援
2003年9月：民事再生法適用を申請し倒産。産業再生機構の支援決定
2003年12月5日：2代目マツヤデンキと北海道マツヤデンキが、ニューMDパートナーズに営業譲渡。社名を株式会社マツヤデンキに変更
2004年11月：産業再生機構に対し債務を一括弁済し、支援終了
2006年4月：マツヤデンキ、サトームセン、星電社の本部機能をマツヤデンキ本社に集約
2006年10月1日：マツヤデンキ、サトームセン、星電社が株式移転してぷれっそホールディングスを設立
2007年6月29日：ぷれっそホールディングスがヤマダ電機の完全子会社となる
2008年7月18日：CaDen留萌店、小樽店、稚内店をヤマダ電機に転換
2009年8月1日：CaDen12店舗・マツヤデンキ4店舗をヤマダ電機に転換
2009年9月17日：大和高田店をヤマダ電機に転換
2009年10月30日：本社を大阪市大正区の泉尾店内に移転
2012年3月24日：ツノイ電気から草加店と八潮店を転換開店
2021年1月18日：ヤマダホールディングスの事業再編に伴い、同年7月1日にヤマダデンキに吸収されることが発表
2021年7月1日：ヤマダデンキに吸収され法人消滅。ヤマダデンキのストアブランドとなる

店舗

2015年7月時点で合計123店舗を展開していました。青森県、秋田県、茨城県など、一部地域には店舗が存在しませんでした。

関連項目

山口智充：芸能界入り前はマツヤデンキの社員でした。

外部リンク

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