マディナ・タイマゾワ

マディナ・タイマゾワ（Madina Taimazova、1999年6月30日 - ）は、ロシア連邦北オセチア・アラニヤ共和国出身の柔道選手です。オセット人であり、70kg級を主戦場としています。

父親はレスリングフリースタイルの指導者であり、叔父のアルトゥール・タイマゾフはレスリングでオリンピック3連覇を達成したものの、後にドーピング違反によりメダルを剥奪されています。

主な戦績

2015年 - ヨーロッパカデ　個人戦　5位　団体戦　優勝
2015年 - 世界カデ　3位
2016年 - ヨーロッパカデ　優勝
2016年 - ヨーロッパジュニア　団体戦　2位
2017年 - ヨーロッパジュニア　個人戦　優勝　団体戦　3位
2017年 - 世界ジュニア　団体戦　3位
2018年 - ヨーロッパジュニア　団体戦　優勝
2018年 - 世界ジュニア　団体戦　3位
2018年 - U23ヨーロッパ選手権　3位
2019年 - ユニバーシアード　2位
2019年 - 世界団体　3位
2019年 - 世界ジュニア　個人戦　2位　団体戦　2位
2020年 - ヨーロッパ選手権　3位
2021年 - ワールドマスターズ　2位
2021年 - ヨーロッパ選手権　3位
2021年 - グランドスラム・カザン　優勝
2021年 - 東京オリンピック　3位
2021年 - 東京オリンピック混合団体　5位
2022年 - グランドスラム・ウランバートル 優勝
2023年 - 世界選手権　7位
2023年 - グランドスラム・ウランバートル　3位
2023年 - グランドスラム・アブダビ 優勝
2023年 - ヨーロッパ選手権　3位
2023年 - グランドスラム・東京　5位
2024年 - グランドスラム・アンタルヤ　3位
2024年 - 世界選手権　3位

選手経歴

2015年の世界カデ70㎏級で3位入賞を果たし、翌2016年のヨーロッパカデでは見事優勝しました。2017年にはヨーロッパジュニアでも頂点に立ちました。しかし、同年のヨーロッパジュニア団体戦では、準決勝のフランス戦で畳にスマートフォンを落とし、試合への持ち込みが発覚し反則負けとなりました。チームも3位に終わりました。世界ジュニア団体戦でも3位となっています。

2018年には、ヨーロッパジュニア団体戦で優勝、世界ジュニア団体戦とU23ヨーロッパ選手権では3位に入りました。2019年のユニバーシアードでは、決勝で田中志歩選手に内股で敗れ2位。世界団体では3位に入賞。世界ジュニアでは決勝で朝飛真実選手に合技で敗れて2位、団体戦でも2位でした。

2020年のヨーロッパ選手権では3位。2021年のワールドマスターズでは、決勝で大野陽子選手に縦四方固で敗れ2位、ヨーロッパ選手権では3位となりました。地元開催となったグランドスラム・カザンでは、準決勝で元世界チャンピオンの新井千鶴選手を破り、優勝を果たしました。

2021年の東京オリンピックでは、ロシアオリンピック委員会（ROC）代表として出場。3回戦ではブラジルのマリア・ポルテラ選手と延長戦を含め14分58秒に及ぶ激闘の末、勝利しました。準決勝では新井千鶴選手と16分41秒もの死闘を繰り広げましたが、送襟絞で敗れました。3位決定戦では、世界チャンピオンであるクロアチアのバルバラ・マティッチ選手を破り、銅メダルを獲得しました。この大会では、合計40分53秒もの試合時間を戦い抜きました。混合団体では、準決勝で新井選手に合技で敗れ、5位に終わっています。

2022年のグランドスラム・ウランバートルでは、IJF名義で出場し、決勝で大野陽子選手を浮技で破り、オール一本勝ちで優勝しました。2023年の世界選手権では、中立の立場で出場しましたが、準々決勝でドイツのジョヴァンナ・スコッチマッロ選手に敗れ、7位に終わりました。同年のグランドスラム・アブダビでは優勝、ヨーロッパ選手権では2位となっています。グランドスラム・東京では、準決勝で田中志歩選手に敗れ、3位決定戦でも敗れ5位でした。2024年5月の世界選手権では3位に入賞しました。

しかし、2024年6月、IOCは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を積極的に支持する選手や軍関係者を除外する審査基準に該当するとして、タイマゾワ選手のパリオリンピックへの出場を拒否しました。

現在のIJF世界ランキングは5036ポイントで23位です（2024年6月25日現在）。

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