マナセプロダクション

株式会社マナセプロダクション

株式会社マナセプロダクション（英: Manase Productions Inc.）は、1948年に設立された日本で最も古い芸能事務所であり、東京都渋谷区千駄ヶ谷を本拠地としています。2023年に創立75周年を迎え、長い歴史の中で多くの著名なアーティストやタレントを輩出してきました。

創業の背景

マナセプロダクションの起源は1946年にさかのぼります。夫婦の曲直瀬花子と曲直瀬正雄が、仙台の米軍基地で通訳として関わったことが始まりでした。1948年には「オリエンタル芸能社」を設立し、日本初の芸能事務所としてスタートを切ります。戦後の日本では、ジャズバンドやジャズシンガーたちが曲直瀬夫妻の支援を受けて活動しており、その中には戦後日本を代表するジャズ歌手ナンシー梅木も含まれます。彼女は曲直瀬夫妻の世話を受けながら成功を収め、アメリカへ渡り、ハリウッド映画での受賞やブロードウェイのミュージカルでの成功を成し遂げました。

スターの輩出

マナセプロダクションは、坂本九や森山加代子、ジェリー藤尾など、多くの有名アーティストを育て上げました。特に、坂本九の「上を向いて歩こう」（SUKIYAKI）はビルボードの「ホット100」で1位を獲得し、国際的な名声を得る要因となりました。これらの功績は、事務所が持つ音楽的な才能の養成とプロモーションの質の高さを証明しています。

福祉への取り組み

さらに、マナセプロダクションは福祉活動にも力を入れており、特に1960年代には、小児麻痺に対するチャリティーショーに無報酬で出演するなどのエピソードが残っています。このような活動は、社内のタレントたちが地域社会への貢献を意識するきっかけとなりました。坂本九も北海道において積極的な福祉活動を展開することになり、この流れは事務所の文化として受け継がれています。

現在の運営

現在、株式会社マナセプロダクションの代表取締役は曲直瀬道枝（山田道枝）です。彼はもともと渋谷で焼肉店を経営していましたが、父の健康上の問題と坂本九からの要請を受けて、1982年からプロダクション運営に携わるようになりました。また、曲直瀬の家族は業界において重要な地位を占めており、関連企業にはマナセ音楽出版やエフ・スピリットがあります。

所属タレント

マナセプロダクションには、現在多数のタレントが所属しており、西田ひかる、真琴つばさ、本間理紗、青山航士など、多様な才能を持ったアーティストたちが活躍しています。また、故人となった名優たちもこの事務所で活動しており、坂本九、水原弘などが挙げられます。特に坂本九は偉大な功績を残した存在として、名実ともに事務所に名を刻んでいます。

創業者とその影響

創業者である曲直瀬夫妻は共に多才で、音楽事業だけでなく、バトントワリングを日本に導入したことでも知られています。正雄が設立したバトントワリングは現在、国内外で支持を集めており、その技術は世界的にも高く評価されています。曲直瀬正雄は1992年に享年87歳で亡くなりましたが、その葬儀には多くの著名人が参列し、彼の功績を称えました。

マナセプロダクションの未来

今後もマナセプロダクションは、情熱を持って新たな才能を発掘し、音楽やエンターテインメントの界で影響力を持つ存在であり続けるでしょう。その長い歴史の中で築いてきたノウハウとネットワークを活かしながら、さらなる飛躍を目指していくことが期待されています。

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