マミジロ

マミジロ（眉白、Geokichla sibirica）

概要

マミジロは、スズメ目ツグミ科のジツグミ属に分類される鳥です。その名の通り、特徴的な白い眉模様が目立つ美しい外観を持ち、幅広い地域に分布しています。特に、日本では夏季に繁殖する姿が見られ、多くのバードウォッチャーに親しまれています。

分布

マミジロは広範囲にわたって生息しています。主な生息地域には、インドネシアのスマトラ島、シンガポール、タイ、韓国、中国、台湾、北朝鮮、日本、ネパール、ベトナム、マレーシアのマレー半島、ミャンマー、モンゴル、ラオス、そしてロシア東部が含まれます。繁殖は主に中国北東部やロシア東部で行われ、冬季になると東南アジアへの南下が観察されます。また、日本では亜種マミジロが春から夏にかけて、北海道や本州中部以北の標高の高い森林で繁殖します。そのため、日本のこれらの地域では夏鳥として知られています。対照的に、本州西部より南の地域では、渡りの途中に立ち寄る旅鳥として見ることができます。

形態

マミジロは体長約24cm、体重は60～85gほどです。特徴的な眉斑が目の上にあり、これが和名の由来にもなっています。嘴は黒く、後肢はオレンジがかった黄色です。雄は全身が黒い羽毛で覆われており、特に眉斑が目立つため、非常に印象的な姿をしています。一方、雌は上面が緑褐色で、下面が淡褐色、そして喉元は白い羽毛で覆われています。

分類

マミジロは主に以下の2つの亜種に分類されます：

• - Geokichla sibiricus davisoni　　マミジロ
• - Geokichla sibiricus sibiricus　(Pallas, 1776)

生態

マミジロは平地から山地にかけての落葉広葉樹林や混合林に生息し、冬季には小規模な群れを作って生活します。食性は雑食で、昆虫、陸棲の貝類、ミミズ、果実などを食べます。この鳥は繁殖期においてペアを形成し、オスが樹上にお椀型の巣を作ります。日本では5月から7月にかけて、1度に3～4個の卵を産卵します。雌雄が交代で抱卵を行い、その期間は約11日です。

参考文献

当記事では、以下の文献を参考にしています：

• - 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』
• - 五百沢日丸 『日本の鳥550 山野の鳥 増補改訂版』
• - 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科9 鳥III』
• - 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』
• - 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』
• - その他、多数の図鑑などが存在します。

関連項目

日本の野鳥一覧において、マミジロは特に注目を集める種です。さらに、他の鳥類との生態的相互作用や、バードウォッチングでの観察ことは、自然観察の楽しさを広げてくれます。

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