マーズ・サーベイヤー'98

マーズ・サーベイヤー'98

マーズ・サーベイヤー'98（Mars Surveyor '98）は、アメリカ航空宇宙局（NASA）が実施した火星探査計画です。このプロジェクトでは、火星接近に合わせて2つの探査機、つまり火星周回機のマーズ・クライメイト・オービター（Mars Climate Orbiter）と火星に着陸するマーズ・ポーラー・ランダー（Mars Polar Lander）を1998年から1999年にかけて打ち上げる計画が立てられました。しかし、この計画は残念ながら両探査機とも失敗に終わることとなりました。

マーズ・クライメイト・オービター

マーズ・クライメイト・オービターは、元々マーズ・サーベイヤー'98オービターと呼ばれていました。1998年12月11日に打ち上げられ、1999年9月23日には火星に到達しましたが、軌道投入の際に失敗し、火星表面に墜落してしまいました。この失敗は、火星環境や気候の詳細なデータを集めるという目的を達成できず、 NASAにとって大きな痛手となりました。

マーズ・ポーラー・ランダー

一方のマーズ・ポーラー・ランダーは、当初マーズ・サーベイヤー'98ランダーと呼ばれていました。1999年1月3日に打ち上げられ、同年の12月3日に火星に到達したものの、着陸後に通信が途絶えるというトラブルが発生しました。この問題によって、着地の成功が確認できないまま、失敗として扱われました。

失敗の影響

マーズ・サーベイヤー'98の失敗は、NASAの火星探査計画全体に大きな影響を及ぼしました。次回の火星接近に合わせて計画されていたマーズ・サーベイヤー2001もこの影響を受け、最終的には中止されることとなりました。ただし、2001マーズ・オデッセイ（旧 マーズ・サーベイヤー2001オービター）は打ち上げられましたが、本来計画されていたランダーの打ち上げはキャンセルされ、ほぼ完成していたにもかかわらず、月に送られることはありませんでした。このように、マーズ・サーベイヤー'98の失敗は、2005年まで続く火星接近毎に打ち上げるとの予定であった10年以上に及ぶマーズ・サーベイヤー・プログラム全体の中止を招く結果となりました。しかし、マーズ・サーベイヤー2001ランダーは、フェニックス探査機として再活用されることになりました。

参考情報

• - マーズ・クライメイト・オービター: 元 マーズ・サーベイヤー'98オービター
• - マーズ・ポーラー・ランダー: 元 マーズ・サーベイヤー'98ランダー
• - 2001マーズ・オデッセイ: 元 マーズ・サーベイヤー2001オービター
• - フェニックス (探査機): マーズ・サーベイヤー2001ランダーの再利用

外部リンク

• - NASA - Mars Climate Orbiter / Polar Lander

もう一度検索