マールク新さっぽろ

マールク新さっぽろ（まーるくしんさっぽろ）

北海道札幌市厚別区に位置する街区の名称です。札幌市の都心部から南東におよそ11キロメートル離れた新札幌副都心の一角に位置し、JR千歳線、札幌市営地下鉄東西線、そしてバスターミナルが集まる交通の要衝として、長年にわたり多くの人々で賑わいをみせてきました。

概要

新札幌副都心は1970年代から大規模な商業施設や公共機能が集約されてきましたが、開発から50年以上が経過する中で、都市基盤施設の強化や市営住宅跡地の有効活用が喫緊の課題となりました。こうした背景から、札幌市は2015年（平成27年）に「新さっぽろ駅周辺地区まちづくり計画」を策定。この計画では、新たな地域交流拠点として、「にぎわい」と「つながり」が生まれる質の高い複合市街地の形成を目指すことが目標として掲げられました。

この計画に基づき、G・I街区の再開発プロジェクトがスタートし、「新さっぽろ駅周辺地区G・I街区開発プロジェクト」と名付けられました。大和ハウス工業が開発事業を手掛けることとなり、後に一般公募によって、この新たな街区は「マールク新さっぽろ」と命名されました。マールク新さっぽろでは、教育、医療、商業といった多岐にわたる機能が集約され、今後の地域社会の成長を牽引する先進的かつ独自性の高い街づくりが進められています。

沿革

マールク新さっぽろが位置する場所には、かつて下野幌第二団地（後の下野幌団地）が存在しました。1967年（昭和42年）に造成が開始され、1976年（昭和51年）に完了しましたが、団地の老朽化に伴い、札幌市は2015年（平成27年）に解体を決定。住民の移転と並行して、跡地の活用を目指した「新さっぽろ駅周辺地区まちづくり計画」が策定されました。

その後、2019年（平成31年/令和元年）3月にはG街区、4月にはI街区の造成工事が開始されました。新型コロナウイルス感染症の影響による遅延もありましたが、2021年（令和3年）4月にはG街区に札幌学院大学と札幌看護医療専門学校が開校し、I街区ではD-Parking新さっぽろ駅前がオープン。2022年（令和4年）7月にはI街区に脳神経外科、内科、メディカルビル（D-スクエア新さっぽろ）が開院・オープンし、8月には整形外科病院も移転開業しました。

再開発の主要施設が続々と完成し、2023年（令和5年）7月にはI街区に分譲マンション「プレミストタワー新さっぽろ」とホテル「ラ・ジェント・ステイ新さっぽろ」が完成・オープン。そして2023年（令和5年）11月30日に大型商業施設「BiVi新さっぽろ」が開業したことで、I街区内の全ての建物が完成し、この地区の再開発事業は完了を迎えました。

街区の構成

マールク新さっぽろは、主に教育機関が集まるG街区と、医療、商業、住宅、ホテルなどが複合的に配置されたI街区で構成されています。

G街区

G街区には、江別市に本部を置く札幌学院大学の新札幌キャンパスと、札幌看護医療専門学校が設置されています。札幌学院大学新札幌キャンパスは、カフェテリア、ラウンジ、図書館、多目的ホール、各種講義室、実習室、演習室、心理臨床センターなどを備えた教育研究施設です。札幌看護医療専門学校は、「キャリア教育」やグローバル人材の育成を目指し、看護学科を含む4つの学科（視能訓練士学科、歯科衛生士学科、臨床工学技士学科、臨床工学技士学科）を展開しています。

I街区

I街区は、新札幌整形外科病院、新さっぽろ脳神経外科病院、交雄会新さっぽろ病院の3つの医療施設、複数のクリニックが集まるメディカルビル「D-スクエア新さっぽろ」、超高層分譲マンション「プレミストタワー新さっぽろ」、大型商業施設「BiVi新さっぽろ」、ホテル「ラ・ジェント・ステイ新さっぽろ」、駐車場、そして駅直結の連絡通路であるアクティブリンクやペデストリアンデッキなどで構成される複合エリアです。これらの主要な医療施設はいずれも近隣から2022年（令和4年）に移転開院しました。

D-スクエア新さっぽろは、循環器科、眼科、歯科、皮膚科などのクリニックに加え、調剤薬局や滅菌センターといった医療関連サービス、さらにはエネルギーセンターを備えています。プレミストタワー新さっぽろは地上30階建て、総戸数220戸のタワーマンションで、JR・地下鉄駅と直結しており、多様な間取りプランと、ゲストルーム、ワーキングラウンジ、フィットネスルーム、スカイラウンジなどの充実した共用施設が特徴です。BiVi新さっぽろは、地下2階地上4階建ての商業施設で、飲食街や屋内公園「BiViPARK」を核として、スーパーマーケット、ドラッグストア、物販店、サービス店舗など多種多様なテナントが入居しています。ラ・ジェント・ステイ新さっぽろは、全172室の宿泊施設で、大浴場やレストランを備え、新札幌エリアにおける滞在機能の一端を担っています。

マールク新さっぽろは、これらの多様な機能が集積することにより、地域住民はもとより、札幌圏全体からの来訪者に対して、教育、医療、商業、住宅、宿泊といった多角的なサービスを提供し、新札幌副都心全体の活性化に大きく貢献する新たな拠点となっています。

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