マールボロカップインビテーショナルハンデキャップ

マールボロカップインビテーショナルハンデキャップ（Marlboro Cup Invitational Handicap）は、1973年から1987年まで、アメリカ合衆国のベルモントパーク競馬場において開催されていた由緒ある競馬のG1競走です。日本では、マールボロカップ招待ハンデキャップ、マールボロC招待H、あるいは略してマールボロCなどと表記されることもありました。

概要

この競走は、当初1973年のアメリカ三冠馬であるセクレタリアトと、前年のケンタッキーダービー馬として名を馳せたリヴァリッジとの間で、世紀のマッチレースとして企画されました。しかし、両馬が同じ馬主と厩舎に所属していたため、より公平な条件で競わせるべく、招待ハンデキャップ競走として実施されることになった経緯があります。

記念すべき第1回は1973年9月15日にベルモントパーク競馬場のダート9ハロン（約1811メートル）を舞台に行われ、セクレタリアトがリヴァリッジ以下を3馬身半という圧倒的な差で下し、1分45秒2/5という当時の世界レコードを樹立して優勝しました。この記録は、現在も語り継がれる伝説となっています。

翌1974年以降も、マールボロカップインビテーショナルハンデキャップは1987年まで継続して開催され、マールボロC招待H、ウッドワードステークス、そしてジョッキークラブ金杯へと続く秋のニューヨーク3連戦は、1984年にブリーダーズカップが創設されるまでの間、3歳馬と古馬が激突する重要な舞台として位置づけられていました。特に、世代を超えた実力馬同士の対決は、多くの競馬ファンを魅了しました。

1978年9月16日に行われた第6回競走では、アメリカ競馬史上屈指のライバル関係として知られるシアトルスルーとアファームドという、2頭の米国三冠馬が初めて顔を合わせるという歴史的な瞬間を迎えました。このレースは、両馬のファンだけでなく、競馬界全体にとっても大きな注目を集めました。

歴代優勝馬

すべてのレースがベルモントパーク競馬場のダートコースで施行され、数々の名馬たちがその名を刻みました。

マールボロカップインビテーショナルハンデキャップは、短期間の開催ではありましたが、アメリカ競馬史において重要な役割を果たし、数々の名勝負や記録を生み出した競走として、今もなお多くの競馬ファンに記憶されています。

もう一度検索