リヴァリッジ

リヴァリッジ：アメリカ競馬史に名を刻んだ名馬

1969年生まれのサラブレッド競走馬、リヴァリッジは、アメリカ競馬界にその名を刻んだ伝説的な存在です。1972年のケンタッキーダービーとベルモントステークスを制覇し、アメリカクラシック二冠馬の栄冠に輝きました。その輝かしい功績から、1998年にはアメリカ競馬殿堂入りを果たしています。

華々しいデビューと2歳王者

リヴァリッジは、クリストファー・チェナリー氏所有のメドウステーブル牧場で誕生しました。第二次世界大戦中にアメリカ軍が駐留したイタリアのアペニン山脈の地名に由来するその名は、チェナリー氏の義子であるジョン・トゥイーディ氏によって命名されました。

デビューは7着という結果に終わりましたが、続くレースで初勝利を挙げると、その後は快進撃を続けました。ロン・ターコット騎手を背に、フラッシュステークスから5連勝を達成。フューチュリティステークスやシャンペンステークスなど、重要なレースを制覇し、1971年のエクリプス賞最優秀2歳牡馬に選ばれました。

クラシック戦線での活躍と挫折

3歳シーズンを迎えたリヴァリッジは、ハイビスカスステークスで連勝を6に伸ばしました。続くブルーグラスステークスでは4馬身差の圧勝劇を演じ、ケンタッキーダービーでは1番人気に応え、見事優勝を飾ります。この時の勝利は、病気療養中のオーナーであるチェナリー氏に大きな感動を与えました。

しかし、プリークネスステークスでは、悪天候の影響で馬場状態が悪化したことが響き、伏兵に敗れて4着に終わります。クラシック三冠制覇はなりませんでした。しかし、リヴァリッジはベルモントステークスで再び勝利。7馬身差をつける圧勝で、二冠馬としての地位を確固たるものにしました。ハリウッドダービーでも優勝し、この時点では3歳牡馬の頂点に立っていました。

しかし、古馬との対戦では苦戦を強いられます。幾度となく敗北を経験し、最優秀3歳牡馬の座はキートゥザミントに奪われてしまいました。

古馬時代での活躍と引退

4歳シーズンでは、アケダクト競馬場の一般戦で10ヶ月ぶりの勝利を挙げ、復調の兆しを見せます。マサチューセッツハンデキャップやブルックリンハンデキャップを制覇し、ブルックリンハンデキャップでは北アメリカレコードを樹立するなど、その実力を改めて示しました。

しかし、マールボロカップインビテーショナルハンデキャップでは、当時最強馬と謳われたセクレタリアトに敗北。その後、ジョッキークラブゴールドカップで最下位に沈み、1973年をもって現役を引退しました。

引退までに獲得した賞金は1,111,347ドルにのぼり、アメリカ競馬史上12頭目の100万ドルホースとなりました。その功績から、1973年には最優秀古牡馬に選出されています。

種牡馬としての生涯と評価

引退後はクレイボーンファームで種牡馬となりました。巨額のシンジケートが組まれましたが高額な種付け料に見合う成果は得られませんでした。タップシューズなど活躍馬を輩出しましたが、G1競走勝ち馬はタップシューズのみでした。1985年、心不全のため4月21日に死亡しました。

リヴァリッジの競走成績と、アメリカ競馬への貢献は高く評価されており、アメリカ競馬殿堂入りを果たしたことは、その偉業を後世に伝えるものとなっています。その名は、ベルモントパーク競馬場で行われる「リヴァリッジステークス」にも受け継がれ、今日もなお語り継がれています。

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