ミッキー・テトルトン

ミッキー・テトルトン（Mickey Lee Tettleton, 1960年9月16日 - ）は、アメリカ合衆国オクラホマ州オクラホマシティ出身の元プロ野球選手。右投両打。

オークランド・アスレチックスでプロとしてのキャリアをスタートさせたテトルトンは、当初、正捕手の座を掴めずにいた。しかし、1988年にボルチモア・オリオールズへ移籍すると、持ち前の長打力を開花させ、レギュラーに定着。1989年には26本塁打を放ち、シルバースラッガー賞を獲得し、オールスターにも出場を果たした。

1990年には不調に苦しんだものの、翌1991年にデトロイト・タイガースへ移籍すると、再び才能を発揮。31本塁打、89打点を記録し、2度目のシルバースラッガー賞とオールスター出場を果たす。1992年には、打率.238ながらも32本塁打、83打点、そしてリーグトップの122四球を選んだ。

当時のタイガースは、セシル・フィルダー、ロブ・ディアーといった長距離打者が揃っており、テトルトンを含めた3人は「30本130三振トリオ」として名を馳せた。1992年のチームは、リーグ屈指の得点力を誇る一方で、リーグワーストの三振数を記録するなど、極端な特徴を持つチームだった。

1993年にも32本塁打、110打点と活躍したが、その後は一塁手や外野手としての出場機会が増加。1995年にはテキサス・レンジャーズへ移籍。レンジャーズの本拠地でテトルトンが打席に立つと、かつて所属したタイガースのファンから温かい歓声が送られた。

レンジャーズでは、イバン・ロドリゲスの存在もあり、捕手としての出場はほとんどなかったものの、1995年には32本塁打、78打点を記録。1996年にも24本塁打、83打点と活躍したが、1997年に故障のため出場機会が減少し、現役を引退した。

テトルトンの特徴は、独特な打撃フォームに加え、選球眼の良さにもあった。シーズン100四球以上を5回も記録し、1992年にはリーグ最多の122四球を選んだ。そのため、打率の割に出塁率が高く、1992年には打率.238に対して出塁率は.379を記録している。また、プレー中は常に噛みタバコを口に含み、ズボンのポケットにはお守りとして猿のしっぽを入れていたという。

通算1,307三振はMLB史上でも上位にランクインしている。シルバースラッガー賞を3回、オールスターにも2回選出されるなど、記憶に残る名選手として、今もなお多くのファンに愛されている。

もう一度検索