ミネソタ・ワイルド

ミネソタ・ワイルドは、アメリカ合衆国ミネソタ州セントポールを拠点とする、ナショナルホッケーリーグ（NHL）所属のプロアイスホッケーチームです。

歴史

チーム創設間もない2000年のドラフトでは、第1巡目全体3位で将来の中心選手となるマリアン・ガボリック（Marian Gaborik）を指名しました。

クラブ史上初のプレーオフ進出を果たしたのは、創設から間もない2003年のことです。このポストシーズンでワイルドは、下馬評を覆す快進撃を見せました。特にプレーオフ最初の対戦相手は、前評判の高かった第3シードの強豪コロラド・アバランチでした。ワイルドはシリーズ序盤に1勝3敗と追い込まれますが、そこから驚異的な粘りを見せ、第6戦、第7戦と立て続けに延長戦を制し、連勝で逆転突破を果たします。この劇的なシリーズでのアンドリュー・ブルネット（Andrew Brunette）の活躍は特筆に値します。

続くカンファレンス準決勝でも、ワイルドは再び窮地に立ち向かいます。第4シードのバンクーバー・カナックスに対し、またも1勝3敗と崖っぷちに立たされながら、驚異的な3連勝を飾り、シリーズを逆転制覇して決勝進出を決めました。しかし、西部カンファレンス決勝では、マイティーダックス・オブ・アナハイムに力及ばず、4連敗で敗退となりましたが、その快進撃は多くのファンに鮮烈な印象を残しました。

2006年には、ロサンゼルス・キングスからリーグを代表するスーパースター、パボル・デミトラ（Pavol Demitra）を獲得します。このトレードの見返りとして、若手のパトリック・オーサリバン（Patrick O'Sullivan）と2007年のドラフト1巡目指名権を放出しました。

2006-2007シーズンには、新加入のデミトラの活躍もあり、2003年以来遠ざかっていたプレーオフに久々の出場を果たします。1回戦の相手は、2003年のカンファレンス決勝で敗れたアナハイム・ダックスでした。世論の多くは再びダックスの勝利を予想しましたが、ワイルドはその予想を覆すことはできませんでした。

2007-2008シーズン、故障に悩まされることの多かったマリアン・ガボリックが実に5年ぶりに健康な状態でフルシーズンを過ごし、42ゴール41アシストという成績でチームを牽引します。これにより、ワイルドは2年連続のプレーオフ進出を果たしますが、1回戦で再びコロラド・アバランチに敗れ、次のラウンドへ駒を進めることはできませんでした。

2008-2009シーズンは、チームにとって厳しいものとなります。前シーズンまで主力だったパボル・デミトラとブライアン・ロールストン（Brian Rolston）がチームを離れたことで戦力的な痛手を受け、プレーオフ進出の可能性を最終戦まで残しながらも、惜しくもカンファレンス9位に終わり、ポストシーズンを逃しました。

2009年には、怪我による欠場が多い傾向にあったガボリックがフリーエージェントとなり、ニューヨーク・レンジャースへ移籍します。これにより、チーム創設時からワイルドに所属していた選手はいなくなりました。同年、開幕後にミッコー・コイブー（Mikko Koivu）がチーム史上初となる「常時キャプテン」に任命されました。これまではローテーション制でキャプテンを務める選手が変わっていましたが、コイブーの任命はチームの新たな時代を象徴する出来事となりました。

シーズン別成績、スタンレーカップ戦績、外部リンクについては言及されていますが、具体的な内容は本項には含まれておりません。

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