ミネソタ管弦楽団

ミネソタ管弦楽団は、アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリスを拠点とする著名なオーケストラです。1903年にミネアポリス交響楽団として設立され、同年11月5日に最初の演奏会を開催しました。

1954年には、チャイコフスキーの序曲「1812年」を、世界で初めて実際の大砲を使用して録音したことで大きな話題を呼びました。当時、この録音はモノラルでしたが、1958年にはアンタル・ドラティの指揮のもと、ステレオ録音で再び録音され、その演奏と録音の質の高さは高く評価されました。

1968年に現在のミネソタ管弦楽団に改称しました。1980年からは、聴衆への新たなアプローチとして、指揮者が演奏曲目や作曲家について解説するプレゼンテーションをコンサート前に行うようになりました。また、シーズン開始前に「ゾンマーフェスト（夏季音楽祭）」と呼ばれる音楽会シリーズを開始しました。この音楽祭は、通常9月に始まるアメリカのオーケストラのシーズンに先駆け、7月中旬から8月中旬にかけて開催され、ウィーンの音楽祭に倣ったものです。

歴代の主な首席指揮者には、ユージン・オーマンディ（1931年 - 1936年）、ディミトリ・ミトロプーロス（1937年 - 1949年）、アンタル・ドラティ（1949年 - 1960年）、スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ（1960年 - 1979年）、ネヴィル・マリナー（1979年 - 1986年）、エド・デ・ワールト（1986年 - 1995年）、大植英次（1995年 - 2002年）、オスモ・ヴァンスカ（2003年 - 2013年、2014年 - 2022年）などが名を連ねています。現在はトーマス・セナゴーが2023年から首席指揮者を務めています。

ミネソタ管弦楽団は、その歴史を通じて、革新的な取り組みと質の高い演奏で、アメリカを代表するオーケストラの一つとして、国内外から高い評価を得ています。

関連情報
ミネソタ管弦楽団公式サイト（英語）:Minnesota Orchestra
ミネソタ公共ラジオによるラジオ放送（英語）:Regional and National Radio Broadcasts by Minnesota Public Radio
* ミネソタ管弦楽団アーカイブ（英語）:Minnesota Orchestra Archives home page

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