ミュージアム駅 (シドニー)

ミュージアム駅の概要

ミュージアム駅（Museum railway station）は、オーストラリアのシドニーCBDに所在する通勤列車用の地下駅で、ハイド・パークの南端に位置しています。シドニー・トレインズのシティ・サークル線の一部であり、T2インナー・ウエスト＆レッピントン線、T3バンクスタウン線、T8エアポート＆サウス線が利用可能です。この駅名は、近くにあるオーストラリア博物館に由来しています。また、この駅はニューサウスウェールズ州の遺産に登録されています。

駅の設計

ミュージアム駅はジョン・ブラッドフィールドによって設計され、戦間期の簡約古典主義スタイルを反映しています。駅には2面のプラットホームがあり、それぞれの長さは158.5メートル、幅は3.8メートルです。このプラットホームは、幅14.6メートルのアーチ構造の下に設置されています。駅のクリーム色のタイル張りには栗色のハイライトがあり、当時のロンドン地下鉄の特徴を彷彿とさせつつ、中央部には線路が配置されている点で、古いパリのメトロに近いレイアウトとなっています。

1990年代にエアポート・リンクが建設されるまで、島式プラットホームを持たないシドニー唯一の地下駅でした。開業当初はセント・ジェームズ駅と同時で、どちらの駅もロンドン地下鉄に似たデザインを取り入れていたため、共通点が多く見受けられます。ミュージアム駅は1926年12月20日に開業し、当初はセントラル駅からセント・ジェームズ駅までのイースタン・シティ線として機能しました。1956年1月27日にはシティ・サークルの一部として運行が開始されました。

アクセスと出入口

この駅の主な出入口はエリザベス・ストリートとリバプール・ストリートの交差点に位置しており、もう一つの出入口はシドニー砂岩でできたファサードが特徴です。この出入口はリバプール・ストリートとカースルレイ・ストリートの間にあり、かつての百貨店マーク・フォイズがあった地域に面しています。さらに、エリザベス・ストリートとバサースト・ストリートの交差点にも他の出入口が存在し、便宜が図られています。駅には建設当初の写真も多く残されており、構内の歩行者トンネルでは駅の歴史に関する展示が行われています。

プラットホームでは、さまざまな時代の広告が掲示されており、訪問者に昔の雰囲気を伝えています。2015年5月27日には、エリザベス・ストリートとリバプール・ストリートの交差点に、地上とコンコースをつなぐエレベーターの設置工事が始まりました。さらに、プラットホームまでアクセス可能なエレベーターも増設される予定でした。

まとめ

ミュージアム駅はその独特なデザインと歴史的価値から、多くの観光客や地元住民に愛され続けている駅です。シドニーの交通網において重要な役割を果たしており、周辺の文化的施設へのアクセスも容易です。駅自体がシドニーの歴史を物語る貴重なリソースであり、その魅力は今なお色あせていません。

もう一度検索