ミラノ中央駅

ミラノ中央駅：イタリアを代表する壮麗なターミナル

ミラノ中央駅（Stazione Centrale di Milano）は、イタリア・ミラノに位置する主要な鉄道駅です。その壮大な建築と、国内外へ広がる豊富な路線網から、イタリアを代表するターミナル駅の一つとして知られています。正式名称は「ミラノ・チェントラーレ（Milano Centrale/ Milano C.LE）」とも呼ばれます。

駅はレーテ・フェッロヴィアーリア・イタリアーナ（RFI）によって運営され、1日の乗降客数は約32万人、年間では1億1680万人に達します。これはローマ・テルミニ駅に次ぐイタリア第2位の規模であり、ヨーロッパ全体で見ても有数の主要駅としての地位を確立しています。IATA空港コードはXIKで、建築家ウリッセ・スタッキーニが設計を手掛けました。

乗り入れる列車

ミラノ中央駅は、国内外を結ぶ多様な列車が発着します。以下に主な路線をまとめます。

国際列車:

アムステルダム
バーゼル
ベルン
ジュネーヴ
チューリッヒ中央
ベッリンツォーナ
シャフハウゼン
パリ - リヨン
パリ - ベルシー
ニース
ミュンヘン中央
ドルトムント中央
ウイーン Sudb.
バルセロナ Franca

国内列車:

ミラノ・マルペンサ国際空港 (マルペンサ・エクスプレス)
トリノ・ポルタ・ヌオーヴァとポルタ・スーザ (IC と ES (AV))
ヴェネツィア・S・ルチーア (R, IC, ES, CIS, EC)
トリエステ中央 (IC e CIS)
ウーディネ (IC)
ヴェンティミリア (IC)
フィレンツェSMN (IC, ES, CIS)
リヴォルノ中央 (iR, IC ed EC)
グロッセート (IC)
ローマ・テルミニ (IC, ES)
ボローニャ中央 (R, IC, ES, CIS, EC, ICN)
リミニ (IC)
アンコーナ (IC)
ペスカーラ中央 (IC ed ES)
バーリ中央 (Espresso, IC, ICN, ES)
レッチェ (Espresso, IC, ICN, ES)
ターラント (ES)
ナポリ中央 (Espresso, IC, ES (AV))
レッジョ・カラブリア中央 (Espresso, IC, ICN)
クロトーネ (Espresso, IC, ICN)
アグリジェント中央 (Espresso)
パレルモ中央 (Espresso)
シラクーザ (Espresso)

州内・州間列車:

トリノ・ポルタ・ヌオーヴァ
ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ
ヴェネツィア・S・ルチーア
ノヴァーラ
シラクーザ
アンコーナ
ピアチェンツァ
ブレシア
ベルガモ
モンツァ
レッコ
ヴォゲーラ
ソンドリオ
ティラーノ
コーモ
キアッソ
ドモドッソラ
ヴァレーゼ
マントヴァ
ラ・スペーツィア
アルベンガ
ペスカーラ

歴史

1906年のシンプロントンネル開通に伴い、旧中央駅の輸送能力が限界に達したため、新たな駅の建設が計画されました。同年4月28日にはヴィットーリオ・エマヌエーレ3世王が最初の石を置くセレモニーが行われましたが、この時点ではまだ設計図すら完成していませんでした。1912年に設計者が決定し建設が開始されましたが、第一次世界大戦や経済危機の影響で工事は何度も中断されました。

1922年にベニート・ムッソリーニが首相に就任すると、ファシスト政権の威信を示すため、駅舎は荘厳かつ豪華な仕様に変更されました。工事は1925年に再開され、プラットフォームの配置変更や巨大な鉄製大屋根の設置が行われ、1931年7月1日に正式に落成しました。

近年では、2005年から2008年にかけて大規模な修復・改善作業が行われ、高速鉄道網（TAV）の主要な結節点となる予定です。

駅構造

ミラノ中央駅の設計は、1912年の最終コンペで優勝した建築家ウリッセ・スタッキーニが担当しました。ワシントンD.C.のユニオン駅を参考にしたと言われていますが、建設中に設計変更も行われています。

駅舎の正面は幅200m、天井高は72mにも及び、建設当時は記録的な大きさを誇りました。最前部は「ガッレリーア・デッレ・カロッツェ」と呼ばれるアーケード式の車寄せでしたが、現在は歩行者用のコンコースとして利用されています。プラットフォームは、アルベルト・ファーヴァによる全長341m、66,000平方メートルの鉄とガラス製のトレインシェッドで覆われています。

建築様式は単一ではなく、リバティ様式やアールデコの影響を受けた混合様式が特徴です。アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトは、この駅を「世界で最も美しい鉄道駅」と称賛しました。

また、21番線には「王の間」があり、サヴォイア家と王室の待合室として、王の部屋と武器室に分かれています。

のりば

ミラノ中央駅の線路は、行き先によって分類されています。

利用状況

1日平均約500本の列車が発着し、約32万人の旅客が利用しています。年間では、1億1680万人もの人々がこの駅を通過しています。

駅周辺

駅周辺には、以下のような施設や場所があります。

ドゥーカ・ダオスタ広場
チェントラーレ駅（地下鉄）
ピレリタワー
ロンバルディア地域評議会
エクセルシオール ホテル ガリア（ホテル）
ペニーマーケットエクスプレス
路面電車・バス路線
路面電車: 5, 9, 10
トロリーバス: 90/91, 92, N90, N91
市バス: 42, 60, 81, 87, 87/, NM2, NM3, N25, N26, N42, 728

隣の駅

ミラノ中央駅は、様々な路線網の要所となっており、以下のような隣接駅があります。

トレニタリア
フレッチャロッサ（トリノ-サレルノ間）: トリノ・ポルタ・スーザ駅 - ミラノ中央駅 - ローマ・テルミニ駅
フレッチャロッサ（ミラノ-バーリ間）: ミラノ中央駅 - レッジョ・エミリアAVメディオパダーナ駅
フレッチャビアンカ: ノヴァーラ駅 - ミラノ中央駅 - ブレシア駅/ピアチェンツァ駅
エウロシティ: ガッララーテ駅 - ミラノ中央駅 - ブレシア駅
テッロ: パヴィーア駅 - ミラノ中央駅
インテルシティ・ノッテ: ミラノ中央駅 - ピアチェンツァ駅/ボローニャ中央駅
トレーノ・レジョナーレ: ロー・フィエラ駅
ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ
イタロ: トリノ・ポルタ・スーザ駅 - ミラノ中央駅 - ミラノ・ロゴレード駅
トレノルド
マルペンサ・エクスプレス: ミラノ中央駅 - ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅
トレーノ・レジョナーレ（マルペンサ-ミラノ間）: ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅 - ミラノ中央駅
トレーノ・レジョナーレ（ミラノ-ヴェローナ/ベルガモ間）: ミラノ中央駅 - ミラノ・ランブラーテ駅

脚注

[参考文献をここに記載]

関連項目

イタリアの鉄道

外部リンク

イタリア語: 公式サイト
イタリア語: ミラノ中央工場
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