ミリオンディスク

ミリオンディスク：華麗なるスプリント王者から、謎に包まれた引退へ

2004年3月29日生まれの競走馬、ミリオンディスク。その名前に込められた「百万枚のディスク」という由来は、華々しい活躍を予感させるものではありませんでした。65万円×40口という高額な募集価格でデビューしたものの、初期の成績は振るわず、兵庫県競馬場所に移籍。そこで2勝を挙げ、中央競馬へ復帰を果たします。

中央競馬復帰後は、地道な努力を重ね、1600万下の大和ステークスを制覇。オープンクラスへと昇格します。その後、栗東ステークスでオープン特別初勝利、そして2009年、念願の重賞初制覇となるカペラステークスを手にしました。続く2010年には、北海道スプリントカップで重賞2勝目を記録。レコードタイムでの勝利は、その実力を証明するものでした。

しかし、ミリオンディスクの競走生活は決して順風満帆ではありませんでした。数々の重賞レースで好成績を残す一方で、勝利からは遠ざかり、2012年3月のポラリスステークス12着を最後に現役を引退します。

引退後は種牡馬としての第二の人生を歩み始めます。23頭の産駒を残し、その中には2018年に金沢競馬の重賞MRO金賞を制したドリームスイーブルも含まれます。中央競馬での産駒初勝利は、2015年7月18日、福島競馬第5競走2歳新馬を制したデルマオカルでした。これらの活躍は、ミリオンディスクの遺伝子の強さを示しています。

しかし、種牡馬としても長くは続かず、2015年11月6日付で用途変更となり、種牡馬を引退しました。その後は、功労馬繋養展示事業の助成対象馬として相馬中村神社に繋養されることとなります。しかし、翌年には乗馬として復帰、助成対象からは外れます。そして2019年、相馬中村神社の厩舎が廃止されたことを最後に、ミリオンディスクの消息は途絶えてしまいました。

ミリオンディスクの生涯は、競走馬としての苦悩と栄光、そして種牡馬としての成功と、謎に包まれた引退というドラマチックなものでした。その活躍は、多くの競馬ファンに感動と記憶として刻み込まれています。 彼の半妹には2013年関東オークス優勝馬アムールポエジーがおり、その産駒には2022年全日本2歳優駿優勝馬デルマソトガケも存在します。さらに、近親にはニュージーランドトロフィー優勝馬ワイドファラオも名を連ねています。

ミリオンディスクの血統は、日本の競馬界に大きな足跡を残しました。彼の名前は、これからも競馬の歴史に語り継がれていくことでしょう。しかし、引退後の消息不明という点は、多くのファンにとって大きな謎として残り続けています。今後の新たな情報が期待されます。

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