ミレニアム・スタジアム

ミレニアム・スタジアム

ミレニアム・スタジアム（ウェールズ語: Stadiwm y Mileniwm、英語: Millennium Stadium）は、ウェールズの首都カーディフにある多目的スタジアムです。このスタジアムは、開閉式の屋根を備え、どのような天候条件でも利用できる点が特長で、欧州では当時2例目の設計となっていました。さらに、2017年の時点では、ナショナルスタジアム・オブ・ウェールズやプリンシパリティ・スタジアムとも呼ばれ、多くの人々に親しまれています。

概要

ミレニアム・スタジアムは、特にラグビーやサッカーの試合に使用される場所で、ラグビーでは「ウェールズ代表の聖地」とも称されています。このスタジアムの収容人数は74,500人で、国内外の大規模なスポーツイベントに対応できるキャパシティを誇ります。1999年、カーディフ・アームズ・パーク内にあったウェールズ国立競技場に替わって建設が進められ、このスタジアムのこけら落としとして、ラグビーユニオンの国際親善試合が行われました。この試合では、ウェールズ代表が南アフリカ代表を29-19で下し、素晴らしい幕開けを迎えました。

このスタジアムは、ラグビーワールドカップ1999の重要な会場の一つとなり、決勝戦や3位決定戦など合計7試合が行われました。また、イングランドのロンドンにあるウェンブリー・スタジアムが改修工事中だった2001年から2006年までの間は、イングランドサッカーのFAカップやリーグカップの決勝戦がここで開催されました。

2012年のロンドンオリンピックでは、サッカーの試合会場として選ばれ、男子5試合、女子6試合の合計11試合がこのスタジアムで行われました。さらに、ラグビーワールドカップ2015でも、準々決勝の2試合などで利用されました。

スタジアムでは、スポーツイベントだけでなく、多種多様なエンターテインメントも楽しめます。2017年には、UEFAチャンピオンズリーグの決勝戦がここで行われ、世界中から多くのファンが集まりました。また、スピードウェイGPのイギリスGPや、ラグビーリーグ・ワールドカップ、WWEプロレスなども開催されています。

音楽のライブイベントも非常に盛んで、1999年12月31日には、ウェールズ出身のロックバンド、マニック・ストリート・プリーチャーズによってゼロ年代の幕開けと共に初のコンサートが開催されました。その後、ボン・ジョヴィ、U2、エリック・クラプトン、マドンナ、ロビー・ウィリアムズ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ザ・ローリング・ストーンズ、R.E.M.、ポリス、オアシス、ニール・ダイヤモンド、ブルース・スプリングスティーン、リアーナといった人気アーティストたちがこのスタジアムでパフォーマンスを行っており、文化的な発信拠点としても重要な役割を果たしています。

ミレニアム・スタジアムは、スポーツから音楽、エンターテインメントまで多彩なイベントで利用され、ウェールズの文化的中心としての地位を不動のものにしています。

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