ムー (雑誌)

月刊オカルト情報誌『ムー』の概要

『ムー』（MU）は、1979年に創刊された日本のオカルト情報を中心にした月刊誌であり、現在も定期的に刊行されています。発行はワン・パブリッシングで、創刊当初は学研グループからの刊行でした。雑誌のキャッチフレーズは「世界の謎と不思議に挑戦するスーパーミステリーマガジン」であり、その内容はUFO、異星人、超能力、UMA（未確認動物）、怪奇現象、超古代文明、オーパーツ、陰謀論など、オカルト全般にわたります。誌名は、一部の超古代文明の研究者が唱えるムー大陸に由来するとされていますが、その背後には様々な意味が込められているとも言われています。

創刊の経緯と発展

『ムー』の創刊は、学研が刊行していた『コース』シリーズ内でのオカルトに関する記事の人気を受けたものでした。そのため、初めは中高生向けとしてスタートしましたが、雑誌の方向性が不明確であったため、売り上げは低迷しました。しかし、局長の判断で一旦様子を見ることにし、オカルトに特化した内容へとシフトすることで、売り上げは安定し、その後も継続されることとなりました。

発刊の翌年からは他社も類似の雑誌を発行しましたが、ほとんどは長続きしませんでした。そのため、2020年現在でもオカルト専門誌としては『ムー』だけが定期的に刊行され続けています。

内容と編集方針

『ムー』の内容は、UFOや異星人といった話題を中心に、超能力やオーパーツ、陰謀論などオカルト関連記事が詳述されています。現在の編集方針はオカルトに特化しており、肯定的な視点での記述が多いのも特徴です。雑誌の内容は、あらかじめ3ヶ月前に決定されるため、突発的な事件が起こっても予定通りの記事がそのまま掲載される方針が取られています。これにより、特集が「人類の滅亡の予言」であっても次号の予告はそのまま載せられます。

また、同誌の読者は通称「ムー民」と呼ばれ、熱心なファンが多くいます。著名人の愛読者も多く、鳩山由紀夫や福山雅治等の名前も挙げられます。これらの著名人は、『ムー』の内容に関心を持ち、時には記事に寄稿することもあります。

表紙とデザインの特徴

『ムー』の表紙には、必ず「人の目」が描かれるのが大きな特徴です。このデザインは、読者の目を引くために人間の見ることから始まり、特に女性の目や顔が使われることが多いです。表紙のイラストは、創刊号から5号までは生頼範義氏が手掛けており、その後もイラストのリニューアルが続けられています。

歴代編集長と主なライター

『ムー』には、数名の歴代編集長がいます。初代編集長は森田静二で、続いて大森崇、太田雅男、土屋俊介、三上丈晴がその役割を担ってきました。また、数多くのライターや漫画家が関わっており、浅川嘉富や飛鳥昭雄、並木伸一郎など多彩な著者が記事を執筆しています。

関連書籍とメディア展開

『ムー』に関連する書籍も多く発売されており、オカルトや歴史秘話をテーマにした作品が多数存在します。また、テレビ番組やラジオドラマにも取り上げられ、人気は多岐にわたります。2022年には旅行ガイドブックとコラボレーションしたタイトルも登場しました。

まとめ

オカルトマニアにとって『ムー』は欠かせない存在であり、独特の視点からの情報を提供し続けています。日本のオカルト文化を支え、未来にもその存在が期待される雑誌です。

もう一度検索