メガモデム

メガモデム

メガモデムは、1990年11月3日にセガ・エンタープライゼス（後のセガ）から発売された、家庭用ゲーム機メガドライブ専用の通信モデムです。当時としては画期的な周辺機器であり、電話回線を通じて様々なオンラインサービスを利用することを可能にしました。

概要

メガモデムは、ゲームのダウンロード配信やニュース情報の閲覧といったサービスを提供し、別売りのソフトウェア「メガアンサー」を使用することで、ホームバンキングシステムの通信機能も利用できました。開発はサン電子が担当し、価格は9,800円、ゲーム図書館同梱版は12,800円でした。

ハードウェア

型番: HAA-2951
通信速度: 1200bps
スピーカ・マイク: 内蔵（半二重対応）。対応ソフトによっては、モデム内蔵のマイクとスピーカーを通じて通話が可能でした。

対応ソフト

ゲーム図書館（セガ）
月額800円（半年分一括払い、通信費別）で、ニュース情報の閲覧やオリジナルゲームソフトのダウンロードが可能でした。ゲームのダウンロード中は、配信予告などの情報が表示されました。配信されたオリジナルソフトの一部は、後にメガCD用ソフト『ゲームのかんづめ VOL.1』『VOL.2』に収録された他、ドリームキャストの「ドリームライブラリ」やPC向けの「セガゲーム本舗」などでも配信されました。
代表的な配信作品としては、『ファンタシースターII テキストアドベンチャー』シリーズや、アーケードゲームからの移植タイトルである『フリッキー』『テディーボーイ・ブルース』『イカスぜ!恋のどきどきペンギンランドMD』などがありました。友人を会員として紹介すると『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のソフトがプレゼントされるキャンペーンも実施されていました。
約2年間のサービス提供後、「今のシステムではユーザーの望むゲームが届けられない」という理由から、サービス終了が発表されました。それに伴い、1992年9月より全サービスが無料開放され、1993年2月末をもってサービスを終了しました。サービス終了時点での会員には、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』のソフトが「会員様謝恩プレゼント」として贈られました。サービス終了発表の直前である1992年夏にシステムを購入したユーザーに対しては、買い取りも行われました。サービス終了発表時点での会員数は約3500人でした。

カートリッジには、通信ソフトと文字フォントが収められたマスクROMと、モデムの設定を保存するEEPROMのみが搭載されており、バッファRAMは搭載されていません。ダウンロードしたデータは全てメガドライブ本体のワークRAMとVRAMに保存されるため、コンテンツのデータサイズは最大で48KB程度に制限されていました。32KB程度のソフトをダウンロードするのに約5分程度を要しました。
TEL・TELまあじゃん（サンソフト）
通信対戦が可能な麻雀ゲーム。1人用のCPU対戦モードも搭載。
TEL・TELスタジアム（サンソフト）
野球ゲーム。相手とは「監督モード」で対戦する形式で、1人用のペナントモードも搭載。
日刊スポーツプロ野球VAN
プロ野球の試合状況（ヒット、アウトや1球毎のカウント等）をリアルタイムで配信するサービス。リアルタイム配信の他に、終了した試合のデータを一度にダウンロードし、コントローラの操作によって任意のプレイを再生することも可能でした。情報提供は日刊スポーツが行い、ダイヤルQ2による接続で、通話料の他に10円/10秒の情報料が発生しました。1992年5月にゲーム図書館のサービスがサテライトホストの障害によって長時間利用不能となった際、当時の会員にお詫びの品として本ソフトが配布されました。
サイバーボール（セガ）
アドバンスド大戦略（セガ）
紫禁城（サンソフト）
サンサン～囲碁通信対局ネットワーク～（サンサン）
GO-NET（アイシステム）

脚注

関連項目

メガドライブ

外部リンク

セガハード大百科 メガモデム
* セガハード大百科 メガアンサー

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