ゲームのかんづめ
『ゲームのかんづめ』（サブタイトル「SEGA GAME CAN」）は、1994年3月18日にセガから発売されたメガCD用のオムニバスゲームソフトです。このソフトは、かつてセガ・ゲーム図書館で配信されていたアーケードゲームやメガドライブ移植版、さらにミニゲームをまとめて収録したもので、当時のセガファンにとっては注目のタイトルでした。
特徴的なパッケージ
「かんづめ」というタイトルが示す通り、CD-ROMがアルバムCDサイズの缶に入っているのが最大の特徴です。販売時には、この缶がプラスチック製のソフトパックに封入されていました。赤い缶の「Vol.1」と青い缶の「Vol.2」の2種類が同時にリリースされ、それぞれ異なるゲームが収録されています。
開発の背景
収録されているゲームはもともと、オンラインソフトの先駆けであった「セガゲーム図書館」の専用タイトルでした。当時はブロードバンドが普及する前で、多くの人がインターネットに接続する環境を持っていなかったため、オフラインでも楽しめるように、これらのゲームをまとめて市販化したのが本作の誕生経緯です。Vol.1とVol.2で収録タイトル数が異なりますが、これは当時のアナログ回線での配信に適した軽量なゲームを制作する必要があったためです。各ゲームは『ゲームのかんづめ』に収録されるにあたり、BGMがCD音源になったり、一部ゲームの挙動がアーケード版をベースにするなどのリメイクが施されました。
その後の展開
その後、いくつかのアーケード移植タイトルは、海外版メガドライブ（GENESIS）での単体販売や、セガサターン『SEGA AGES/メモリアルセレクション』への同梱収録、ドリームライブラリによる配信など、様々な形で復活しました。1995年6月には、セガが一部CATVで展開していたゲーム配信サービス「セガチャンネル」向けに、前述の2作品から『ファンタシースターII テキストアドベンチャー』を除いた全作を収録した『ゲームのかんづめ お徳用』がリリースされました。この『お徳用』は、「セガゲーム図書館」で配信されていたオリジナル版に準拠しており、BGMはメガドライブの内蔵音源を使用しています。
幻の『お徳用』
特殊なリリース形式のため、『お徳用』の存在は一般ユーザーにはほとんど知られていませんでしたが、約24年後の2019年9月、セガが発売した復刻系ゲーム機「メガドライブ ミニ」に、プリインストールされる42作品の一つとして収録されました。ゲーム映像以外のビジュアルが缶に印刷されたタイトルロゴ程度だったため、移植を担当したエムツーのデザイナーが新たにイラストを描き起こし、メガドライブのカートリッジ版を模したパッケージデザインが採用されました。
収録ゲームの特徴
タイトル画面やゲームセレクト画面には、林原めぐみのナレーションが入ったアニメチックな女性キャラクターが登場します（『お徳用』にはナレーションはありません）。プレイヤーが指示された以外のキーを押すと、このキャラクターが「（ボタンの名前）ボタンじゃないのー」と注意を促します。一部ゲームでは、ハイスコアやゲームの進行状況、エディットマップのセーブが可能です。
収録タイトル一覧
以下に、収録されている主なゲームタイトルをまとめます。
「※」はアーケード版またはセガ・マークIIIからの移植タイトル
「〇」は2人プレイ対応タイトル
Vol.1収録タイトル
※フリッキー：様々なハードに移植されている人気タイトル。本作では、BGMがシンセサイザー音源になっています。
〇パドルファイター -大宇宙一のエアホッケー野郎！-：8キャラクターから選択できる対戦型エアホッケーゲーム。
〇ハイパーマーブルス：球状のプレイヤーを操作し、相手をフィールドから弾き出す対戦型アクションゲーム。
ピラミッドマジック総集編(1、2、3、スペシャル)：アクションパズルゲーム。オリジナルマップのセーブも可能です。『お徳用』には1作目のみが収録。
ファンタシースターIIテキストアドベンチャー：『ファンタシースターII』のキャラクター4人の視点で物語が展開するテキストアドベンチャーゲーム。
Vol.2収録タイトル
死の迷宮：自動生成ダンジョンを探索するローグライクRPG。海外では「Fatal Labyrinth」としてリリースされています。
パターゴルフ：全18ホールのパターゴルフゲーム。
メダルシティ：ポーカー、スロット、ブラックジャックでメダルを増やすミニゲーム。
16t：ルーレット状のジェネレーターから出現する敵を、重りを使って倒すアクションゲーム。
〇ロボットバトラー：ロボットを操作して戦うアクションゲーム。
※テディーボーイブルース：同名タイトルのアーケードゲームの移植版で、当時新人アイドルだった石野陽子の楽曲が使用されています。ただし、BGMは権利上の問題で一部変更されています。
アウォーグ：サイバーうちわで浮遊しながら、敵の要塞を攻略する縦スクロールアクションゲーム。
※イカスぜ!恋のどきどきペンギンランドMD：アーケード版からの移植で、ペンギンの卵を無事にペンコの家まで運ぶゲーム。
ファンタシースターIIテキストアドベンチャー：『ファンタシースターII』のキャラクター4人の視点で物語が展開するテキストアドベンチャーゲーム。
お徳用収録タイトル
〇キスショット：隠しゲームとして収録されたビリヤードゲーム。2種類のルールで遊べます。
関連情報
セガ・ゲーム図書館：メガドライブ用の電話回線ゲーム配信サービス
メガモデム：セガ・ゲーム図書館で使用されたモデム
セガチャンネル：メガドライブ用のCATV回線ゲーム配信サービス
セガガガ：本作が資料室資料として収録されたドリームキャスト用ゲーム
ドリームライブラリ：セガ・ゲーム図書館時代のゲームが配信されていたサービス
セガゲーム本舗：同様にゲーム図書館時代のゲームを移植配信するサービス
その他セガオムニバスゲーム
セガは、他にも多くのオムニバスゲームをリリースしています。例として以下のようなタイトルがあります。
セガクラシック アーケードコレクション (MCD)
SEGA AGES/メモリアルセレクション (SS)
セガエイジス2500シリーズ（PS2）
セガジェネシスコレクション（PS2、PSP※海外のみ）
セガアーカイブス フロム USA（Windows(95/98) ）
ソニックシリーズのオムニバスゲーム
ソニック ジャム（SS）
ソニック メガコレクション（GC、PS2、Xbox）
ソニック ジェムズ コレクション（GC、PS2）
* ソニック アルティメット ジェネシスコレクション（PS3、Xbox 360※海外のみ）
これらの情報から、『ゲームのかんづめ』が単なるゲームソフトの詰め合わせではなく、当時のセガの技術やサービス、ゲーム文化を今に伝える貴重なコレクションであることがわかります。
特徴的なパッケージ
「かんづめ」というタイトルが示す通り、CD-ROMがアルバムCDサイズの缶に入っているのが最大の特徴です。販売時には、この缶がプラスチック製のソフトパックに封入されていました。赤い缶の「Vol.1」と青い缶の「Vol.2」の2種類が同時にリリースされ、それぞれ異なるゲームが収録されています。
開発の背景
収録されているゲームはもともと、オンラインソフトの先駆けであった「セガゲーム図書館」の専用タイトルでした。当時はブロードバンドが普及する前で、多くの人がインターネットに接続する環境を持っていなかったため、オフラインでも楽しめるように、これらのゲームをまとめて市販化したのが本作の誕生経緯です。Vol.1とVol.2で収録タイトル数が異なりますが、これは当時のアナログ回線での配信に適した軽量なゲームを制作する必要があったためです。各ゲームは『ゲームのかんづめ』に収録されるにあたり、BGMがCD音源になったり、一部ゲームの挙動がアーケード版をベースにするなどのリメイクが施されました。
その後の展開
その後、いくつかのアーケード移植タイトルは、海外版メガドライブ（GENESIS）での単体販売や、セガサターン『SEGA AGES/メモリアルセレクション』への同梱収録、ドリームライブラリによる配信など、様々な形で復活しました。1995年6月には、セガが一部CATVで展開していたゲーム配信サービス「セガチャンネル」向けに、前述の2作品から『ファンタシースターII テキストアドベンチャー』を除いた全作を収録した『ゲームのかんづめ お徳用』がリリースされました。この『お徳用』は、「セガゲーム図書館」で配信されていたオリジナル版に準拠しており、BGMはメガドライブの内蔵音源を使用しています。
幻の『お徳用』
特殊なリリース形式のため、『お徳用』の存在は一般ユーザーにはほとんど知られていませんでしたが、約24年後の2019年9月、セガが発売した復刻系ゲーム機「メガドライブ ミニ」に、プリインストールされる42作品の一つとして収録されました。ゲーム映像以外のビジュアルが缶に印刷されたタイトルロゴ程度だったため、移植を担当したエムツーのデザイナーが新たにイラストを描き起こし、メガドライブのカートリッジ版を模したパッケージデザインが採用されました。
収録ゲームの特徴
タイトル画面やゲームセレクト画面には、林原めぐみのナレーションが入ったアニメチックな女性キャラクターが登場します（『お徳用』にはナレーションはありません）。プレイヤーが指示された以外のキーを押すと、このキャラクターが「（ボタンの名前）ボタンじゃないのー」と注意を促します。一部ゲームでは、ハイスコアやゲームの進行状況、エディットマップのセーブが可能です。
収録タイトル一覧
以下に、収録されている主なゲームタイトルをまとめます。
「※」はアーケード版またはセガ・マークIIIからの移植タイトル
「〇」は2人プレイ対応タイトル
Vol.1収録タイトル
※フリッキー：様々なハードに移植されている人気タイトル。本作では、BGMがシンセサイザー音源になっています。
〇パドルファイター -大宇宙一のエアホッケー野郎！-：8キャラクターから選択できる対戦型エアホッケーゲーム。
〇ハイパーマーブルス：球状のプレイヤーを操作し、相手をフィールドから弾き出す対戦型アクションゲーム。
ピラミッドマジック総集編(1、2、3、スペシャル)：アクションパズルゲーム。オリジナルマップのセーブも可能です。『お徳用』には1作目のみが収録。
ファンタシースターIIテキストアドベンチャー：『ファンタシースターII』のキャラクター4人の視点で物語が展開するテキストアドベンチャーゲーム。
Vol.2収録タイトル
死の迷宮：自動生成ダンジョンを探索するローグライクRPG。海外では「Fatal Labyrinth」としてリリースされています。
パターゴルフ：全18ホールのパターゴルフゲーム。
メダルシティ：ポーカー、スロット、ブラックジャックでメダルを増やすミニゲーム。
16t：ルーレット状のジェネレーターから出現する敵を、重りを使って倒すアクションゲーム。
〇ロボットバトラー：ロボットを操作して戦うアクションゲーム。
※テディーボーイブルース：同名タイトルのアーケードゲームの移植版で、当時新人アイドルだった石野陽子の楽曲が使用されています。ただし、BGMは権利上の問題で一部変更されています。
アウォーグ：サイバーうちわで浮遊しながら、敵の要塞を攻略する縦スクロールアクションゲーム。
※イカスぜ!恋のどきどきペンギンランドMD：アーケード版からの移植で、ペンギンの卵を無事にペンコの家まで運ぶゲーム。
ファンタシースターIIテキストアドベンチャー：『ファンタシースターII』のキャラクター4人の視点で物語が展開するテキストアドベンチャーゲーム。
お徳用収録タイトル
〇キスショット：隠しゲームとして収録されたビリヤードゲーム。2種類のルールで遊べます。
関連情報
セガ・ゲーム図書館：メガドライブ用の電話回線ゲーム配信サービス
メガモデム：セガ・ゲーム図書館で使用されたモデム
セガチャンネル：メガドライブ用のCATV回線ゲーム配信サービス
セガガガ：本作が資料室資料として収録されたドリームキャスト用ゲーム
ドリームライブラリ：セガ・ゲーム図書館時代のゲームが配信されていたサービス
セガゲーム本舗：同様にゲーム図書館時代のゲームを移植配信するサービス
その他セガオムニバスゲーム
セガは、他にも多くのオムニバスゲームをリリースしています。例として以下のようなタイトルがあります。
セガクラシック アーケードコレクション (MCD)
SEGA AGES/メモリアルセレクション (SS)
セガエイジス2500シリーズ（PS2）
セガジェネシスコレクション（PS2、PSP※海外のみ）
セガアーカイブス フロム USA（Windows(95/98) ）
ソニックシリーズのオムニバスゲーム
ソニック ジャム（SS）
ソニック メガコレクション（GC、PS2、Xbox）
ソニック ジェムズ コレクション（GC、PS2）
* ソニック アルティメット ジェネシスコレクション（PS3、Xbox 360※海外のみ）
これらの情報から、『ゲームのかんづめ』が単なるゲームソフトの詰め合わせではなく、当時のセガの技術やサービス、ゲーム文化を今に伝える貴重なコレクションであることがわかります。
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