メープルツリー・インベストメンツ

メープルツリー・インベストメンツ（Mapletree Investments Pte Ltd）は、シンガポールを本拠地とする大手不動産企業です。不動産開発と投資顧問の両面で事業を展開しており、アジア地域を中心にグローバルな不動産ポートフォリオを構築しています。メープルツリーは、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスの完全子会社として、2000年12月に設立されました。設立当初は、PSAコーポレーションから移管された不動産資産を基盤としていましたが、その後、急速に事業を拡大しています。

事業概要

メープルツリーは、単に不動産を開発するだけでなく、不動産投資信託（REIT）の運用にも力を入れています。シンガポール証券取引所に上場している複数のREITを運用しており、その主なものとして以下の3つが挙げられます。

Mapletree Logistics Trust（MLT）:
シンガポール、香港、日本、中国、オーストラリア、韓国、マレーシア、ベトナムといったアジア太平洋地域の物流施設に投資しています。多様な地域に分散投資することで、リスクを軽減し、安定した収益を目指しています。
Mapletree Industrial Trust（MIT）:
シンガポールとアメリカ合衆国の産業用不動産、特にデータセンターを含む施設に投資しています。2011年4月27日に上場しており、テクノロジーの発展とともに成長を続けるデータセンター市場に着目しています。
* Mapletree Pan Asia Commercial Trust（MPACT）:
2022年8月3日にMapletree Commercial Trust（MCT）とMapletree North Asia Commercial Trust（MNACT）が合併して誕生しました。MCTはシンガポールのオフィスや商業施設に投資しており、MNACTは香港、中国、日本、韓国の不動産に投資していました。合併により、より広範なアジア地域の商業不動産ポートフォリオを保有するようになりました。

日本法人

メープルツリーは、日本においても積極的な事業展開を行っており、Mapletree Investments Japan株式会社（メープルツリー・インベストメンツ・ジャパン）が現地法人として活動しています。同社は、日本の不動産市場における投資機会を捉え、メープルツリーのグローバルな戦略に貢献しています。

さらに、Mapletree Management Services Japan株式会社（メープルツリー・マネジメントサービス・ジャパン）もグループ会社として、日本国内での事業運営をサポートしています。

投資実績

メープルツリーは、日本においても大型の不動産取引を行っており、その一例として、大阪の難波サウスゲート（エディオンなんば本店）が挙げられます。この物件は、2023年10月にエディオンに約540億円で売却されました。この取引は、メープルツリーが日本の不動産市場でいかにアクティブであるかを示す好例と言えるでしょう。

メープルツリー・インベストメンツは、高度な専門知識とグローバルなネットワークを駆使し、不動産開発、投資、運用において確固たる地位を築いています。今後も、アジアを中心に世界各地でさらなる成長が期待されています。

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