モバイルディスク

モバイルディスク

モバイルディスクは、東芝がかつて製造・販売していたPCカード型ハードディスクドライブ（HDD）です。その特徴は、PCカードTypeII（16bit接続）の規格内に、1.8インチHDDを組み込んだ点にあります。

概要

初期には2GBの容量を持つ製品が登場し、2001年には最大容量5GBのモデルが発売されました。従来のHDDカードが主にTypeIIIの厚みを持っていたのに対し、モバイルディスクはTypeIIの薄さを実現したことで、対応する機器の幅が広がりました。ただし、同時期に登場したコンパクトフラッシュサイズのマイクロドライブと比較すると、当初は容量面で優位に立っていましたが、後には逆転されます。

特徴

HDDを搭載しているため、当時のコンパクトフラッシュなどのメモリーカードに比べて、容量あたりの価格が安く、データへのアクセス速度も高速でした。また、フラッシュメモリを搭載したメモリーカードに比べて、書き換え回数の制限がないため、頻繁なデータの書き換えを行う用途に適していました。

しかし、HDDであるため、以下のような欠点も持ち合わせていました。

衝撃に弱い: モーターでディスクを駆動するため、衝撃によって故障するリスクがありました。
発熱が大きい: 動作中に発熱しやすく、消費電力も大きかったです。
消費電力が大きい: メモリーカードと比較して消費電力が大きいです。

これらの特徴から、モバイルディスクは、大容量で安価なストレージを求めるユーザーに利用されました。

他の製品との比較

同時期に登場したマイクロドライブと比較すると、当初は容量で優位に立っていましたが、マイクロドライブも大容量化が進み、最終的にはマイクロドライブが主流となりました。

GIGABEATへの採用

初代GIGABEATにも採用され、ユーザーが簡単に交換できるようになっていました。これにより、ユーザーは必要に応じて容量を増やすことが可能でした。

その後

1.8インチHDDはその後も大容量化が進みましたが、メモリーカードの大容量化、高速化、価格低下が進んだことで、モバイルディスクは5GBモデルを最後に製品展開は終了しました。

関連項目

マイクロドライブ

外部リンク

モバイルディスク2GB
モバイルディスク5GB

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