モンペリ

モンペリ（Monpéllie）

モンペリは、日本のボランタリー・チェーン「月の友グローサーズチェーン（TGC）」が運営していたコンビニエンスストアの一形態です。この店舗名は、主に茨城県北地域と福島県南部にて展開されていましたが、かつては80店舗以上あったのが、現在では数店舗にまで減少してしまいました。モンペリでは、一部の店舗にてインストアキッチンやインストアベーカリーが導入されており、そこでは「リーキッチン（Lee's Kitchen）」というブランド名の下、店内で調理された弁当やパンが販売されています。さらに、加盟店は営業時間についても自由に設定でき、24時間営業が強制されることはありません。加えて、ボランタリー・チェーンの性質上、ロイヤリティは売上や粗利に関係なく一定の会費制が採用されています。

歴史

月の友は1903年に創業され、創業者は「月の友」ブランドの日本酒を通じて評判を得ることから始まりました。1936年には事業を合資会社化し、1983年からは国分グローサーズチェーン・アライアンス（KGCA）の茨城エリア本部としてコンビニエンスストア業界に進出しました。この際、国分株式会社の指導を受け、「月の友グローサーズチェーン（TGC）」が結成され、自社の取引先酒販店を中心に「コミュニティ・ストア」の加盟店開拓に力を入れました。

また、1990年代には進取の気性を持ち、1990年12月には日本のコンビニエンスストア業界で初めて銀行POSシステムを導入、1992年には「チケットぴあ」予約発券サービスも全店に先駆けて取り入れるなど、革新を続けました。1993年までには店舗数が100店を突破し、順調な成長を見せていました。

1995年、TGCはKGCAから独立したことに伴って、店舗名を「コミュニティ・ストア」から「モンペリ」へと変更しました。この時には120店以上を展開していたものの、以降は出店地域の制限が解除されたため、福島県いわき市など新たな市場への進出も行われました。

また、同年12月には茨城県那珂郡大宮町に新たにモデル店舗を開店し、店内で調理した弁当やパンを提供し始めることで新たな顧客層を狙いました。2000年からは、白飯を店内調理に切り替え、2002年にはレストラン「メヒコ」と共同開発したレトルトカレーを販売、さらにメヒコとのコラボ商品としてビーフシチューや煮込みハンバーグ、カニピラフもラインアップに加わるなど、製品内容の拡充にも取り組みました。

しかし、店舗数は1999年時点で149店から、一転して減少に転じ、2004年2月には80店舗弱となりました。同年、月の友の売上は112億円から60億円に減少し、最終的に民事再生法の適用を申請することとなりました。再生計画案は2004年12月に認可され、少しずつ再建の道を歩み始めました。

モンペリの歩みは、地域密着型のコンビニエンスストアとして多様なサービスを提供しながらも、時代の流れと共に厳しい事業環境に直面したことを物語っています。

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