モード学園コクーンタワー

モード学園コクーンタワー



東京都新宿区に位置するモード学園コクーンタワーは、学校法人日本教育財団が運営する超高層ビルです。その名の通り、(コクーン)をイメージした独特な外観が特徴で、教育施設でありながら、ランドマークとしての存在感も放っています。

概要


コクーンタワーは、もともと朝日生命保険本社があった場所に建設されました。学園からの「四角ではないものを」という要望に基づき、国際コンペが開催され、建築家や建設会社から150件を超える提案が集まりました。その中から、丹下都市建築設計の計画が採用され、現在の特徴的なデザインが実現しました。

このタワーは、「創造する若者を包み込み、触発させる」というコンセプトのもと、のようなユニークな形状が採用されました。都市再生特別地区の制度を活用し、基準容積率を大幅に超える1,370%を実現しています。建設にあたっては、清水建設が開発した3次元CADシステムが導入され、複雑な形状の建物を効率的に建設することが可能になりました。この技術により、工期を約2割短縮できたとされています。

竣工した2008年には、優れた超高層建築に贈られるエンポリス・スカイスクレイパー賞を日本で初めて受賞しました。数百億円に及ぶ建設費用は、学校法人モード学園の自己資金で全て賄われています。高さにおいても、学校法人が所有するビルとしては最も高く、校舎目的の建物としてはモスクワ大学本館に次ぐ高さとなっています。

構成


地上50階、地下4階建てのタワーは、教育施設、文化交流ホール、商業施設で構成されています。学校法人日本教育財団が運営する東京モード学園、HAL東京、首都医校、東京通信大学、国際ファッション専門職大学、東京国際工科専門職大学が入居しています。また、地下1・2階にはブックファースト新宿店が旗艦店として入っており、学生だけでなく、一般の人々も利用できる施設となっています。

入居テナント



受賞歴


コクーンタワーは、その革新的なデザインと技術力が評価され、数々の賞を受賞しています。

  • - エンポリス・スカイスクレイパー賞(2008年
  • - グッドデザイン賞2009年
  • - ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン 2つ星評価(2011年)
  • - EMPORIS「世界で最も魅力的な校舎10」(2014年
  • - 世界の建築家が選んだ過去50年で最も影響力のある高層ビル50選(2019年、日本の建築物から唯一選出)

デザインと建設技術


コクーンタワーのデザインは、をモチーフにした独創的なものです。建物の外観は、曲線で構成されており、見る角度によって様々な表情を見せます。また、最先端の建設技術が用いられており、特に清水建設が開発した3次元CADシステムは、複雑な形状の建物を効率的に建設する上で大きな役割を果たしました。この技術は、建設業界に新たな可能性を示したと言えるでしょう。

コクーンタワーは、単なる教育施設ではなく、創造性と技術力を象徴するランドマークとして、新宿の街に新たな彩りを加えています。その独特なデザインは、多くの人々を魅了し、訪れる人々にインスピレーションを与え続けています。

関連情報


もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。