ヤドリギツグミ

ヤドリギツグミ (Turdus viscivorus)

ヤドリギツグミは、スズメ目ツグミ科に分類される鳥の一種で、ツグミの仲間です。学名はTurdus viscivorusです。

分布

ヤドリギツグミは、スカンジナビア半島の北部とロシア北東部を除くヨーロッパ、北アフリカの地中海沿岸、アラビア半島を除く中東、東部を除く西アジア、南アジアの山岳地帯、東アジアの西部にかけて広く分布し、これらの地域で繁殖します。繁殖地の北部に位置する個体群は、冬期になると南方へ渡り越冬します。

日本では迷鳥として記録されており、その観察例は非常に稀です。これまでに愛知県、福岡県、そして舳倉島などで数例の記録があるのみです。

形態

ヤドリギツグミは、体長約28cmで、これは一般的なツグミよりもやや大きいサイズです。体の上面、すなわち頭から背中にかけては、灰色がかった褐色をしています。一方、体の下面は白色で、黒色の斑点が密に散らばっているのが特徴です。雌雄は同色であり、外見上の区別は困難です。足は鮮やかな黄色をしており、嘴も黄色ですが、先端部分は黒色を帯びています。

生態

ヤドリギツグミは、明るい林やその周辺の開けた地上で見かけることができます。地上を跳ねるように移動しながら、昆虫やミミズなどの餌を探し採食します。鳴き声は「ツィー」と表現されることが多く、警戒時には「ジジジ…」という特徴的な音を発します。

日本での記録

日本でのヤドリギツグミの観察記録は極めて少なく、迷鳥としての扱いです。観察された場所や時期などの詳細な情報は、鳥類研究者やバードウォッチャーにとって貴重なデータとなります。

関連情報

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